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第145回 「今度は違うぞ」

2017年10月02日

株式会社マネーパートナーズ   ホームページ寄稿 2017年 10月

 今からふり返ると1970年代のブレトンウッズ通貨体制の崩壊から世界は大きく変ってきた。もっとも重要だったのが金融革命と情報通信革命だろう。国際的不均衡が激化して流動性が膨張し、その運用が経済活動の大きな課題となった。他方、コンピューターの発達で情報の収集、処理、分析、発信の技術が発展した。二十一世紀に入るとこの二つの革命はさまざまな形で融合し、その相乗的な効果は従来の想像を全く絶するような拡がりと奥行きをもつ影響を全人類社会に与え始めようとしているのである。

 ビッグ・データ、IOT人工頭脳、ロボット、ドローン、ソーシャル・ネットワーク・サービス、サイバー操作、アルゴリズム、超高速取引、仮想通貨、等々。20年前一体誰がこういうコトやモノがすべて現実に存在するようになると予想したであろうか。しかも、こういう変化が今後どういうスピードでどういう方向へ進んで行くのか、正直云って誰にも判らないのである。一つ確かなことは、そういう変化が齎す影響が、生産とか流通とか加工とかいう形而下的だけでなく、社会制度、経済組織、政治体制というような形而上的分野にも必ず及んでくるだろうということである。

 金融革命と情報通信革命はすでにそれに勝ち抜いた勝者と脱落した敗者を生み出した。それは必然的に教育や所得や雇用における社会的格差の発生とその固定化をもたらし、そのことが伝統的な機会の平等を前提とする政治的民主主義を崩して行く。

 独占的市場占有率を持った情報通信企業は意図すれば様々な手段で社会的なマインド・コントロールを試みることが可能になっている。そしてもしそれに国家権力が反発して規制強化で対抗しようとすれば、結果的に生ずるのは人間の本源的な自由とは対極にある歪んだ社会であろう。

 資本主義経済の強みは自由で競争的な市場を尊重することであるとされる。計画経済体制はそれを指導する特定の人間集団の能力が市場原理の力に対抗できないから、結果的に資本主義に敗れるのだと信じられてきた。しかし、ビッグ・データを駆使した人工頭脳の能力が経済政策の分野でも活用されて行けば、この命題は何時迄正しくあれるのだろうか。

 中国ではすでにお寺の賽銭も乞食への施しもスマホなどで行われている。決済システムとそれを担う金融機関が大きく変っている。揺籃期にある仮想通貨が市民権を得た時、従来の中央銀行を軸とした金融制度と金融政策の仕組みがどう変るのか、想像は容易ではない。

 勿論、人類は今迄にも何度か技術革命による体制変化を経験してきた。15世紀のグーテンベルヒの活版印刷でルネッサンスは開花したし、18世紀の蒸気機関で産業革命は躍進した。人類はこういう革命を消化し、乗り越えて新しい繁栄を手にしてきたことは事実である。

 しかし、21世紀の革命はそれが単なるモノの発明でなく、人間や社会の働きを変えるものであるため、その規模と影響が従来の革命に比べてはるかに大きいことは否定できないだろう。心配ないと思いたいのだが、「今度は違うぞ」という声が聞こえるのは私だけの杞憂だろうか。

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プロフィール

  • 著者近影 行天 豊雄(ぎょうてんとよお)
    1931年生まれ。55年東京大学経済学部卒業後、大蔵省に入省。プリンストン大学留学。国際通貨基金、アジア開発銀行に出向、国際金融局長、財務官などを歴任。89年退官後、ハーバード大学、プリンストン大学の客員教授を経て、92年から96年まで東京銀行会長。95年12月に国際通貨研究所初代理事長となる。2016年10月より同研究所の名誉顧問に就任。98年には小渕首相の助言役として内閣特別顧問を努めた。著書には「富の興亡-円とドルの歴史」(東洋経済新報社)など。

コラム一覧

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為替大観 小池正一郎
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