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第785回 2018年11月29日~12月5日までの為替見通し

2018年11月29日

次の更新までの各通貨の為替見通しは以下の通りです。


●ドル円
上値抵抗114.222
均衡113.390
下値支持112.203

●ユーロ円
上値抵抗131.374
均衡128.407
下値支持126.429

●豪ドル円
上値抵抗84.165
均衡82.385
下値支持81.989

 物価が上昇すると金利を引き上げて通貨の価値を維持しなければならないわけですが、物価が落ち着くと、その施策をとらなくてもよくなります。
 不動産ビジネスで金利の効用を知るトランプ大統領はかねてより「金利引き上げ反対論者」でしたが、FRBのパウエル氏は金利引き上げタカ派的な発言とともに金利の段階的引き上げを実施してきました。

 しかし、原油価格一服、中国の旺盛な消費一服という流れが生じ、さらに、トランプ減税の恩恵を受け臨時ボーナスを支給されて消費に走った米国民のフィーバーも一服ということで、金利をさらに引き上げなくても状況は改善してきました。
 これを受けて、FRBパウエル議長の発言内容も変化。タカ派からハト派に転じたのではないかと見られ、「金利引き上げ打ち止め近し」を材料に、ニューヨークダウ工業株30種平均は大幅に上昇。クリスマス商戦も弾みが付き、アメリカのGDPにも効きそうですね。
 加えて11月30日~12月1日の米中首脳会談においてもトランプ流の押したり引いたりの発言に見られるように、とりあえずの目先の着地点を模索している点で、国内外の12月決算企業には何とか消化できるのではないかと受け止められているようです。

 中国経済の実態はわかりませんが、日本各地の中国人観光客の一服傾向や上海不動産物件に空室が目立つこと、日米で連携し中国空洞化作戦を推進しているとみられるフシがある点で中国の脅威は目下、減速しているのではないかと思います。

 するとアメリカは金利引き上げによって通貨を強化しなくても、つまり多少ドルが安くなっても中国に今までのように買収され続けるリスクは後退し、ドル安によって輸出を伸ばしたほうが経済には効く、という政策をとりやすくなると思います。
 来年はユーロの正念場となる欧州議会選挙やギリシャなどで総選挙があり、その結果いかんでユーロ安、円高、結果としてドル安というコースもあり得ます。
 そこで、FRBの金利政策をおりにふれ弾力的に活用するために、余白を残しておかなくてはなりません。

 したがって、当面は12月期末を意識した株高誘導、つまり金利引き上げの打ち止め感をイメージさせる方向にストレッチで為替水準にもそれが表れてくるのではないかと見ています。


※当コラムは毎週木曜日の更新です(木曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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