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第696回 2017年2月23日~3月1日の為替見通し

2017年02月23日

 凪のように為替水準が狭いレンジで行き来している中、ボラテイリティに飢えた人たちが「3月が仕掛け時」と狙いすましているようです。

 というのも、3月のFOMC開催は3月14~15日。
 オランダ総選挙は3月15日。
 イエレン議長の会見は日本時間16日未明。
 ここを仕掛けたいというわけです。

 リスクオフの動きは3月前半にも出やすくなるでしょぅね。

 さて、オランダ選挙のポイントは

 ①保護主義政策的なトランプ氏が米大統領選挙に勝利し、移民受け入れ反対や反欧州連合(EU)を掲げているオランダのへールト・ウィルダース氏が率いる右翼・自由党(以降、PVVと表記)が勢いづいているようです。
 ② オランダにおいてPVVは現在、定数150の下院で12議席(第5位)であり、どちらかといえば少数派です。しかし、最新世論調査によると30議席前後を獲得し、第1党になるのではないかと予想されているそうです。
 ③仮にそうなった場合でも、党首のウィルダース氏が首相になる可能性は極めて低く30議席以上を獲得しても76議席以上の過半数には達しません。しかし、連立政権が仮に実現できればという思惑が出やすいといえます(もっとも他の政党は、PVVと連立政権を組まないと明言しています)。
 ④PVVが総選挙で勝った場合のリスクは党首が特別立法でオランダのEUからの離脱を問う国民投票を実施すると発言している点です。
 ⑤PVVが議席数を増やした場合、オランダの政局が混迷するのではないかとする意見もあります。
 ⑥PVVが総選挙で躍進した場合、フランスの大統領選挙においてユーロ圏離脱などを掲げているルペン氏が勢いづくに可能性も高いといえます。
 ⑦そのタイミングでFOMC開催なので思惑が広がりやすいですね。

 こうした点で3月14-15日は要注目。
 ボラテイリティを狙ったポジショントークも盛んになるだろうと思います。

 ここは、大きな波を避ける作戦なり、波が来たらそれに乗ってみようという作戦なり、自分自身の戦略を今一度整理しておきたいですね。

 イエレン議長は賢明であり、是々非々の人なので選挙中にトランプ氏が「イエレン女史を首にする」などと発言したことに対する意趣返しはまず考えにくいことですが、彼女の立場なら、一発泡を吹かしてやろうと考える人も世の中にはいるだろうと思います。トランプ大統領が大好きなキラキラした黄金色に輝いている史上最高のアメリカ株式市場。そのマーケットに金利引き上げという冷水がかかれば、一服するのは間違いありません。

 いずれにしても不測の事態を平時に考える習慣は持っておきたいですね。
 今週の為替レンジは以下のように想定しました。ご参考になれば幸いです。

●ドル円
上値抵抗114.779
均衡112.658
下値支持①111.928
下値支持②109.709(将来的にこの水準を割り込んだ場合、次の下値めどは107-105円あたりが考えられます)
滞留時間が長そうなのはアンダーラインの価格あたりです。

●ユーロ円
上値抵抗121.862
均衡118.133
下値支持116.928

●豪ドル円
上値抵抗89.169
均衡87.506
下値支持85.554

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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