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第699回 2017年3月16日~22日までの為替見通し

2017年03月16日

 FOMCの金利引き上げは予想どおり実施されました。会合の中身は保守的で利上げペースは「ゆっくり」を示唆するもの。それを受けてアメリカ株は上昇。日本株は逆にやや調整です。
 為替水準は「夢で買い、現実で売る」のセオリーどおりの展開で、115円台から113円台に。
 オランダ選挙の結果はウイルダース氏が善戦したものの、第一党にはならず、他党も連携の動きなしということで、ひとまずはイベント消化です。

 では、ほかに為替に影響しそうな材料はないか?
 日本国内の政治リスク顕在化が侮れなくなってきました。私には今回の稲田防衛大臣の国会対応は安倍内閣に大きなダメージを与えたと思えます。
 場合によっては安倍内閣は足元をすくわれかねません。

 しかし、メディアがこの問題に集中すると見えにくくなる事柄もあります。4月のペンス副大統領来日の目的の一つ、日本におけるアメリカ農産物の規制撤廃やそれにまつわる貿易関連の取り組み、ひいては為替に影響する事柄などです。
 4月はもう一つ、6日の中国・習金平氏とトランプ大統領の話し合いがあり、見逃せません。前回、習首席と話し合いで諸問題を解決しようとしたオバマ大統領でしたが、結果は南シナ海進出を許してしまい、米国側がその施策は失敗だと感じた結果、トランプ大統領が生まれたのです。
 ここは「アメリカはタフな国である」という威信を取り戻し、中国に適度な警戒感を持ってもらいつつ、経済的には互恵関係を結ぶ必要があります。
 トランプ大統領とキッシンジャー氏の面談で習氏にはおおよその会談内容は伝わっているかと思いますので、いい方向で決着すれば為替の大ブレは回避されるのではないでしょうか。
 仮にうまく決着しない場合は、どうなるか? 
 北朝鮮問題を挟んで、緊張感が生まれるわけですが、その際の為替水準がどうなるかはまだ見通せません。
 ただ、今年、政治の季節を迎えている中国ですから、下手な対応はしないだろうと思います。

 すると、為替はよほど大事件が起こらない限り、当面は大きなレンジではなく、小動きかと思います。

 テイラーソン国務長官が日韓中国でどんな会談をするのか?
 韓国と日本の政治問題から思ったようには北朝鮮に対応するための高高度ミサイル防衛システム配備に関連した事柄は進展しにくいかもしれません。

 するとこの機に乗じてまた、北が・・・。精度増すミサイルに対抗した施策が遅れれば、何かあったとき、困るわけですが、設置に対する拒絶反応が強い中国とどう折り合っていけるか、日韓政治家スキャンダルに阻まれて技量が問われるトランプ政権の最初の試練ともいえそうですね。

 さて、今週の予想為替レンジです。

●ドル円

中長期的なドル上値は今週レンジよりもう少し上を見ていますが、短期間の上値抵抗として、当面材料出尽くしでとりあえず、プレミアム分は引き算、という考え方で114円台後半に置きました。

上値抵抗114.867
均衡113.029-113.996
下値支持112.618

●ユーロ円
上値抵抗123.898
均衡122.805-121.046
下値支持120.676

●豪ドル円
上値抵抗88.164
均衡86.699-87.599
下値支持85.699

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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