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第798回 2019年3月7日~3月13日までの為替見通し

2019年03月07日

●ドル円
上値抵抗111.986-112.007
均衡111.238-111.097
下値支持110.017-109.458
★北朝鮮のミサイル施設復旧の動きを巡る動向次第で、各通貨下値は、この限りでなく想定レンジ以下になりえますが、3月8日メジャーSQ前の情報心理戦の側面も考慮して、冷静に見極め対処したいですね。踏みあげられぬ用心も必要でしょう。

●ユーロ円
上値抵抗126.963
均衡126.030
下値支持125.436

●豪ドル円
上値抵抗79.455
均衡78.331
下値支持77.930


3月5日から始まった中国の春の一大政治イベント「全人代」。
ここで、李克強首相は一言も2025製造世界一の目標に触れず、内需振興、外商投資法の整備などアメリカを刺激しない発言に終始しました。
これを見ると「ああ、トランプ米大統領は、このために、北朝鮮の金正恩労働党委員長との会談をセットしたのか」とひざを打ちたくなります。自身の元顧問弁護士コーエン氏議会証言打ち消し効果と中国へのけん制と一粒で二度おいしい会談効果とも思えます。
いやいや、さらにもう一つ、ひねり技が隠されていたかもしれないという見方もしておくべきでしょうか。
トランプ大統領との会談後、北朝鮮・金委員長は東倉里のミサイル発射場の復旧を進めていると伝えられています。
ひょっとしたら、この行動を誘発すべく、会談がセットされたかもしれません。

一方の中国は「欧米資本家に開かれた中国にしていくためにも、全人代開催で法制化が必要。その前に関税強化は現体制のメンツ丸つぶれになり不都合」と関税強化猶予を求めたといわれます。
猶予したトランプ氏、猶予させた習氏いずれが勝者か現時点では判然としないわけですが、場合によっては北朝鮮の変事誘発でさらに米中対立深化のコースもあり得ます。さて、政治のこうした丁々発止が経済や為替の世界にも視界不良な印象を与え、響いています。

アメリカの強硬な姿勢に「大統領選挙の2020年までは死んだふり」作戦の中国ですが、いずれどこかで深刻な米中衝突もあるのではないか、あるいは、どちらかの経済にまずいことが起こるのではないか、いやいや、そのあおりで周辺諸国も大きな変動に見舞われるのではないか? こうした「問題はあるけれど、今のところは大丈夫」という状態を「灰色のサイ=グレイ リノ」と揶揄。その存在は灰色であるがゆえに認識されにくいけれど、おとなしいサイだって暴走すると侮れないぞ、というリスクです。ずっと警戒し続けるのもつかれるものですが、注意しておくに越したことはありませんね。


※当コラムは毎週木曜日の更新です(木曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】

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