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第833回 2019年11月21日~27日の為替見通し

2019年11月21日

次の更新までの各通貨の予想レンジは以下の通りです。

●ドル円
上値抵抗108.956-109.046
均衡108.355-107.753
下値支持107.206

●ユーロ円
上値抵抗119.956
均衡118.637
下値支持117.846

●豪ドル円
上値抵抗74.588-74.340
均衡73.428
下値支持72.765-72.433


マネーマーケットは材料次第で上にも下にも動くので、無風状態よりは材料に事欠かない状況のほうがチャンスは多いといえます。
しかし、米中対立が深まれば深まるほど、規制緩和で膨らみ続けた膨大なマネーに大きな振れ幅が生じる点が懸念されます。

米中対立は我が国の上場企業の10兆円フアンドや2号ファンドの投資先にも影響がおよび、同社に融資している日本の金融機関の業績にも響く可能性があると見られます。

一例が香港市場に上場予定といわれる中国企業のバイトダンスです。同社は欧米の利用者が多い「ミュージカリー」を買収しましたが、今回、米国上院で可決の「香港・人権、民主主義法」成立に尽力した共和党マルコ・ルビオ議員らが同社が「ミュージカリー」の利用者情報を中国に提供しているのではないかと疑念を持ち、公的調査を求めています。

そして、このバイトダンスに投資しているのが前述のフアンドなので、香港デモ等で香港の国際金融センターのプレゼンスが落ちること、インフラ破壊、海外投資家の投資モチベーション低下によってバイトダンスの上場が延期されたり、資金調達が不調となれば前述関連企業は窮地に立たされる可能性があるでしょう。有力ベンチャーに投資してはその上場益や含み益で新たなファイナンスをし、また有力企業に投資していくというやり方のビジネスモデル。
その成功手法もアメリカが中国企業のIPO敬遠、香港デモによる香港の金融センターのイメージ低下によってバイトダンスの上場の見通しに困難が生じるなどの逆風によって影響を受けるのではないかと思われます。

気の早い投資家の中には「リーマンショック再び」「第二のライブドア」というふうに指摘する声も上がっているため、金融緩和で膨らみ続けたマネーマーケットにとっても看過できない事柄といえそうです。

というわけで、香港デモはすでに収束したとする中国・香港治安当局と可決法にサインをする可能性が高いといわれるトランプ大統領の動向にはしばらく目が離せません。

そしていよいよ23日に来日予定のローマ法王の言動にも注目です。もし、法王が人権について香港デモで逮捕された学生たちをおもんぱかる発言をされた場合、トランプ氏の「香港・人権・民主主義法」への大統領署名へのモチベーションはぐっと高まるでしょう。米軍韓国から撤収予測と合わせてマネーマーケット変動の当面の材料として見ておく必要がありそうです。
もちろん、ピンチはチャンス。攻めるときは攻めないと利確チャンスもありません。弓を射る勇士のように投資の成功をさせたいものですね。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】


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