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第903回 2021年4月22日~28日までの為替見通し

2021年04月22日

次の更新までの各通貨の予想レンジは以下の通りです。

●ドル円
上値抵抗109.248
均衡107.999-107.124
下値支持106.045

●ユーロ円
上値抵抗①132,325
上値抵抗②129.624
均衡128.124
下値支持①126.992
下値支持②123.944

日柄や理由はわかりませんが、チャートパターンから、ユーロが大きく動く可能性を意識したいと思います。


●豪ドル円
上値抵抗86.012
均衡83.604-84.065
下値支持81.918


 4.16バイデン・菅会談で菅さんはずいぶんな応対をされたことが話題となっています。まず、諸外国で初めての外国要人として訪米した菅総理をホワイトハウスでは誰も出迎えに出てきませんでした。トランプ・安倍会談の時とはまったく違っています。

 ようやく姿を現したのはハリス副大統領はしょっぱなのあいさつでお世辞にもその場にふさわしくない国内問題を話題にしたそうです。外国要人の出迎え場面で初対面にそんな話をする? レベルの内容だったと伝えられています。
 始まった会談時に米軍機が大音響を立てて通過。
 さらに夕食会を希望したわが国に対し、ハンバーカー一つのランチしかもてなしがなかったそうです。
 菅総理の趣味はゴルフであるにもかかわらず、翌日バイデン氏は菅氏を置いて、仲間とゴルフに出かけてしまい、ファイザー側との面談もリモートだったそうです。解散を意識する菅さんにはファイザーとの会談写真があったに越したことはなかったのに、ずいぶんな対応ではないですか。トランプ氏が続投していたらあり得ないもてなし方です。

 そのあとのバイデン氏の行動は「どうだ、私のスタンスを推して知ってくれ」といわんばかりに4月22日、23日に地球温暖化・気候対策会議を主催。これに中国習氏も間髪を置かず参加を表明。
 4.16バイデン・菅会談の対応を見て、習氏はバイデン氏の考え方や政策を確認し、参加を決めたのだと思います。
 およそ8000万人もの米国民に支持された前大統領トランプ氏の対中強硬政策とは違い、バイデン氏は中国との分断を修復したいのだ、だから尖閣で対中強硬対応をしようとしている日本を呼びつけ、冷遇したのだ、という意思表示を習氏は評価したのでしょう。

 とはいえ、米議会は上下院とも「中国への警戒感」が非常に強いのは知られるところです。バイデン政権では重要なポストにオバマ時代の人脈が多いことから第三次オバマ政権とも揶揄されます。当時、オバマ氏は「戦略的忍耐」という名のもとに中国の南下を問題視しませんでした。こうしたことを踏まえると、バイデンのアメリカでは、日本側にはつかないよ、というメッセージなんだろうと思います。

 ところでバイデン氏は中国への親中度アピールのためだけに日本に冷たい処遇をしたのでしょうか。
 アフガン米軍撤退の背景には石油価格にまつわる利害調整、あるいはアジアに力を集中させるため、などいろんな見方ができそうですが、中国と連携していこうとするバイデン氏の裏をかいて、台湾の危機は沖縄の危機、その2つを死守しなければアメリカ落日となる。そう危惧するアメリカ安全保障やそうした緊張でこそ需要が生まれて好都合という危機対応型商業にウインクしたのかもしれません。

 日本の国会では連休明けを見据えて改正国民投票法を前進させることができるかどうかの瀬戸際に立たされています。

 となると連休前後に為替を揺るがすような事態の発生があり得るのではないか。4.16バイデン・菅会談に続く4.22-4.23バイデン・習氏気候変動会談、の意味するところを考えたとき、ダブルスタンダードのバイデンさんの背後にいる存在が意識されます。
 菅さん冷遇の意味は「結果を出せ」というメッセージであり、菅さん冷遇を「親中」ととらえる習氏の油断を誘う意味もあり得るかもしれません。すると、ハンバーガー一つの鞭の意味は改正国民投票法の成立ではないか。何らかの出来事の後、その流れを受けて菅さんが国会会期末を待たず、解散・選挙にでる流れとなる可能性も考えてみるべきかと思います。

 選挙となったら株価は「結果を知るまで動けるだけ動く」習性がある点で面白くなります。為替は「何事か」の発生で円高化。そして6月11日メジャーSQ、外資決算の流れの中での踏み上げというコースかもしれません。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】


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