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第911回 2021年6月24日~6月30日までの為替見通し

2021年06月24日

次の更新までの各通貨の予想レンジは以下の通りです。

●ドル円
上値抵抗111.473
均衡110.627-110.448
下値支持109.827

●ユーロ円
上値抵抗134.027
均衡131.772-133.025
下値支持130.609

●豪ドル円
上値抵抗84.865
均衡83.665
下値支持82.825

アメリカの金融政策を決定するFOMC。先日、その議長パウエル氏の記者会見が「予想以上にアメリカ景気が回復している」と受け止められ、為替や株式市場に影響が出たばかりですが、その後も各理事らの発言が続いています。

23日には米アトランタ連銀のボスティック総裁が「新型コロナウイルスのパンデミックからの経済回復が予想より早いことから米金融当局が資産購入ペースの減速を向こう数カ月に決定する可能性がある」と発言。来年まで待たずに2022年の利上げ開始が望ましいとも言及しました。
 「2023年には2回の動きがあると考えている」ともいい、「米経済は順調な回復ぶりで最近のデータの多くは予想以上だ。国内総生産(GDP)はより力強い。したがってインフレ率も高めで、われわれの目標をかなり上回っている」と指摘。今年の成長率は7%、インフレ率は3.4%と自身は予測しているとも述べました。

米ダラス連銀のカプラン総裁も「資産購入の段階的縮小、いわゆるテーパリングを開始する金融当局の基準時期は想定されているより早くなる可能性が高い。利上げ開始については来年」との見解を示しました。

  カプラン総裁は先の米アトランタ連銀のボスティック総裁よりやや保守的な見方ですが2022年の利上げ開始を予想している点ではボスティック総裁と同様です。
  
「必要と考えられる期間より長く資産購入を続ければ、金利調整の柔軟性が低下する可能性がある。私としてはテーパリングをすぐにでも開始した方が良いと考える」とパウエル議長に金融政策正常化を促進。
 カプラン総裁は物価上昇圧力は今後半年でいったん和らぐ可能性はあるものの、それ以外は長期的な傾向となるとしました。
 
 ここまで各理事が米経済の回復と信頼し、テーパリング開始を促進する発言をしたのですから、米ドルが強い動きになるのは想定内としても、強いドル実現に拍車をかけて何がしたいのか、その点にも注意深く考察したいところです。

 ドル安とインフレ傾向をセットで考えると、ドル水準を強めに導き、輸入物価を押さえつつ、金利引き上げ時期を遅らせ、企業業績に金利引き上げでの悪影響を出にくくすることを企画するのか、あるいは日本資産など対外資産をより安く買い入れるための強いドル誘導なのか。

しかし、キーパーソンの発言後の為替水準はドル高に向かうと見せかけて一転、ドル安方向も目指す動きも散見されます。
 いずれにしても6月は四半期〆月。意外性によるボラテイリティ発生をビジネスチャンスに感じる投資家もいそうですね。ここは相次ぐテーパリング促進発言を額面通り受け止めて、思惑外れて慌てて、結果、負けないように行動したいですね。

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プロフィール

  • 著者近影 木村佳子(きむらよしこ)
    ・経済評論家 (専門分野)個人投資家向けの資産運用、投資情報分析。 ・日本IRプランナーズ協会CIRP(同協会 理事) ・日本ファイナンシャルプランナーズ協会上級資格/CFP取得/ ・国家資格/一級FP技能士 ・国際テクニカルアナリスト連盟認定MFTA ラジオ日経社において個人投資家向け経済情報番組のキャスターを担当。現在、経済アナリスト、資産運用アドバイザー、評論家として活躍。経済誌、マネー雑誌等で執筆機会が多く、国内外で講演。公的機関、大学などで講師も務める。多摩大学大学院経営情報学研究科博士課程前期終了・経営情報学修士MBA。2015年、早稲田大学大学院フアイナンス研究科修了(学位/専門職MBA/フアイナンス修士)。 【公式HP:木村佳子のマネープラン※当社管理外のサイトに遷移します】


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