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第252回 ~絶好の円高調整~

2017年07月12日

 今週は調整の週になる可能性がある。6月14日に始まったドル上昇局面はとりあえず天井を打った。大きな原因は、トランプ大統領の新たなロシアゲート発覚、とのニュース、そしてその後に起こったリスクオフ資金の米国債流入による米ドル利回り低下であった。1か月近くも続いていた上げ局面のなかで調整理由を探していたところに、ちょうど良いドル売り材料が出てきた感じだ。

 ただ個人的には、このドル売り調整はドル上昇過程の中の一服の休みと見ており、長期的には、むしろ下げすぎの場面があれば、絶好の買い場到来になると考えている。ドル円相場がしっかり堅調に推移していくためには、短期的には時々調整があった方が良い。その意味では、昨日からのドル下落は想定の範囲内であり、干天の慈雨のようなものである。

 まず、相場展開を確認しておきたい。昨日は5月の高値を抜いて3月15日以来の高値の114.49円を付けた後、ドル円は当面の達成感が出て反落、日足ベースで長い上ヒゲを伴って引けた。上昇過程でのヒゲ付き陰線は調整の兆し、先週発表のシカゴ投機筋のポジションは約75千枚と約半年ぶりの大きな売りポジションとなっており、いつ調整が出てもおかしくないタイミングであった。

 今回(6/14から7/11)の上げ幅は5.80円で約5.3%。同様な相場展開である前回(4/17から5/10の上げ幅は約6.2円、約5.8%)に比べると若干小さい。しかし日柄といい、値幅といい、まさに相似形と言ってよい。そこで今日の日々線が大きな意味を持つ。先月26日からみると2日続いて陰線にはなっていないからだ。

 今日明日とイエレン議長の議会証言がある。ここで、予想を超えるハト派的発言が出ると米ドル金利の更なる低下をもたらし、二日続けて陰線となる可能性がある。この場合の調整は長引くだろう。二日以上の陰線は米雇用統計発表後の6月2日から6日までの3営業日以来となり、その時の下落幅は2.5円(約2.3%)。114.49円から計算すると下値は111.90円となる。もちろんその場合は、ほかによほどの大きなブラックスワン的なことがない限り絶好の買い場になるとの考え方には変わりがない。

 さて、今後1週間の相場レンジは、ドル円は前回高値に達したので、一旦目標達成となりややドル弱含み推移の111.80-113.80円と予想。一方ユーロは、対ドルでは1.1300-1.1500、ユーロ円は129.00-131.00円のユーロ高と予想する。
(2017/7/12、小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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