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第280回 ~ドル円に明けの明星出現~

2018年02月21日

 先週金曜日につるべ落としのようにドルは急落、円は約1年3ヵ月ぶりに105.54円まで買われた。しかし今週に入ってドルは切り返し、今日は一週間ぶりに107円台後半まで回復、まさに急激な切り返しとなっている。

 16日の始まり値と終値(24時間チャート)はほぼ同じ(106.10円)で、ろうそく足では十字星が出現、酒田五法でいえば、明けの明星(十字星)と言える形となった。まさに買いシグナルが出たわけで、今週はその通りにドルは上昇している。

 他の通貨でも先週金曜日(2/16)を境にドルは反騰、先週のレポートで予想したようにドルの底値を確認したのではないかと思われる。それはドルインデックで見れば、一目瞭然。16日に付けた安値は3年2ヵ月ぶり、1月25日に付けた安値の二番底にもなっており、また昨日(2/20)は21日移動平均(21MA,89.48)を超えて終えている。ただ、この後ドルの上昇を確認するためには、21MAをこえて上昇をつづけ、そして最新の高値(90.60)を上回ることが必要だ。

 一つの節目になる、あるいは当面の目標に達したと思われるのに、「何年ぶりの安値(あるいは高値)になった」ことがきっかけになることがよくある。今回もその例に漏れずで、このドルインデックスの相場展開が一例だが、例えば、スイスフランでは約2年8カ月ぶりの高値、ユーロでも約3年2ヵ月ぶりの高値となったことがあげられる。

 それに比べ円の高値(105.54円)は、約1年3ヵぶりと物足りないが、水準的には、ほかの通貨と比べて遜色なく、これを補完する要件が移動平均線との比較である。ドル円がこのまま上昇を続け、110円に向かうかどうかは、チャート的に言えば、終値ベースで21MA(今日現在:108.39円)超えることが一つのポイントで、それが安定的な形になるかどうかが決め手になる。

 一方、最近のドルの上昇をファンダメンタルズ的にみると、適温経済が続いていることが最近発表された指標で示されていることも背景にある。先週述べた米国消費者物価(年率)は、総合で2.1%、コアは1.8%と前月と同じ水準だが、過去3ヵ月で見ると年率4.4%の上昇となり米金利の良い上昇が続いている。また1月住宅着工件数(前月比+9.7%、前年比+7.3%)、鉱工業生産(前月比はマイナス0.1%だが、前年比では+3.6%)など好調な経済活動は続いていると判断される

 今後1週間の相場レンジとしては、過去1週間より落ち着いた動きになり、ドル円は107.20円~109.20円、ユーロは、対ドルで1.2250~1.2450、対円では132.50~134.50円と予想している。
(2018/2/21、小池正一郎)


※当コラムは毎週水曜日の更新です(水曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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