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第312回 ~中間選挙は大山鳴動・・・か~

2018年10月31日

 これからの一週間は、今年の米ドル相場を占うイベントが続く。今週末は雇用統計、そして来週火曜日(11/6)は、世界中が待ちに待った米・中間選挙がある。今回の選挙は、ある意味、トランプ大統領の信任投票との色合いが濃く、結果によっては、大きく動く可能性がある。彼の国の選挙であり、我々はただ見ているだけであるが、アメリカは世界の中心地。金融相場は米国が原因になることが圧倒的に多いので、準備をしておくことは必要だ。後半に現状分析と為替への影響について考えてみたい。

 その前に、現在の為替相場動向を確認しておきたい。ドル円は約3週間ぶりに113円台に乗せてきた。ユーロもイタリアやメルケル政権与党の敗北などを受けて、政局不安を背景に下落、1.13台定着の様相だ、1.13を割ると、1年4か月ぶりのユーロ安となる。一方スイスフランも10/25にパリティを突破、1年半ぶりの安値目前まで売られてきた。2018年も実質最後の取引月に入り、米国企業のリパトリエーション(海外からの本国送金)など、ドルが必要な企業や投資家がドル手当てを進めているからであり、金利上昇が見込まれている通貨を売るのは理に合わない、ということになる。

 この結果、ドルインデックスは、97台にのせ1年4か月ぶりの高値。このレベルは、ドル高けん制を行ういわゆるイエローカード水域であり、トランプ大統領からの発言があってもおかしくないが、口先だけであれば、それは想定内、市場の反応は鈍いあろう。市場はすっかりトランプ大統領の手の内を読んでいるので、そのような発言があっても慌ててドルを売ることはしない。

 さて、いよいよ世界中が待ちに待った米・中間選挙が来週11月6日に迫ってきた。上下院それぞれの勝利の組み合わせは、全部で4通りあるが、それぞれのパターンについて考えてみたい。

1.現状と予想(2018/10/30現在、出所:Cook Political Report)

*1激戦区で勝利した場合の議席数
*2.RealClear Politics調べ (差は激戦区で、上院6、下院32)
*3過半数は、上院50(同数の場合は議長=副大統領が決定), 下院218

2.シナリオ別のポイントと為替への影響

*1. 確率は米国アイオワ大学の電子予測市場(Congressional Election Markets)の終値ベース(%)
確率1は2018/10/15終値
確率2は2018/10/30終値

 コンセンサスでは上記1。上院は共和党が過半数を維持、下院は民主党が奪還し、いわゆるねじれ現象が起こるとの予想だ。しかし選挙は水物。2016年には、Brexit、トランプの当選と事前の予想とは逆の結果となったことは記憶に新しい。どのケースでも対応できるように心がけておきたい。

 そこで、今後1週間の相場レンジとしては、ドル円は111円~114円、ユーロは、対ドルでは1.1300~1.1600、対円では126.00~129.00円と軟調推移と予想している。
(2018/10/31,小池正一郎)


※当コラムは毎週水曜日の更新です(水曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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