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第320回 ~2019年を読む その2~

2019年01月09日

 2019年は大荒れ、と昨年末に話した言葉通りの乱高下、2019年を象徴するような幕開けとなった。3日未明には104円台まで暴騰、一瞬、「何が起こった?!」と顔が青ざめたが、すぐに、時間はオセアニア市場が開いて間もなくだ、またアルゴが動いた、と察した。すぐに関係者に連絡。新年早々、手荒いお年玉となったが、一方で、冷静に対処した人は、棚からぼた餅となったに違いない。

昨年12月からは、ドルが売られやすい地合いが続いていたため、小さな火でも、一斉に点火すれば大きな火柱になるような市場心理が続いていた。そこに来たのが、Apple報道。政府閉鎖、通商問題、利上げ休止など「点」としての要因が、「世界景気の後退」という点に向かって一斉に「線」が伸びていった。となれば「面」ができるのは早い。アルゴの計算が、あっと言う間に答えを出した。「円を買え」と。

世界中で、取引可能な市場があれば、どこでもいい。それが、オセアニア市場であった。東京時間の朝7:30、まだ正月の真っ最中で、参加者は極端に少ない。その中での大量の注文で、ドルはあっという108円台から105円割れまで暴落。なすすべなし、であった。しかしこの動きは、筆者にとってはデジャブであった。

まったく同じことが東日本大地震後(2011年3月17日)に起こった。当時も東京市場開始前のオセアニア市場、79円台からドルは暴落、76.25円の円最高を付けた。この時は、翌日にG7協調のドル買い市場介入で、一気に82円台までドルは急上昇。介入の効果は4月6日に85.50円になるまで続いた。その後、地震被害で発生した保険金支払いのために保険会社の外貨資産売りが大量にあるに違いないと、再びドル売り円買いが起こり、同年10月31日の史上最高値の75.32円まで断続的に続いた。今回もこの時と同じような展開になるか考えた。答えは「2011年とは違う」である。今回は、まったくの仕掛け、ドル売りの根本的な理由はないと判断されるからだ。

ところで、昨年末に予想した2019年ドル円レンジは98~116円。この点ではまだレンジ内、想定の範囲内と見える。ただ個人的には、極めて想定外のこと。新年早々、相場予想は早くも外れたと反省したい気持ちだ。なぜなら、前半円安/後半円高で、100円がらみの円高は年後半に起こると予想していたからだ。

それは、年後半(夏休み明け以降)はトランプ大統領への信認が低下し、米財政赤字の拡大による米財政破綻の懸念も台頭、ドル金利低下/円金利の上昇で金利差縮小でドルは再び下落を始める可能性があると読んだからである。場合によっては、トランプ大統領の弾劾裁判も始まるかもしれない。景気面でも7月になれば景気拡大期間が戦後最長の11年目に入る。急速に後退の兆しが広がっていく可能性があるとも予想したことが基になっている。

ただ、今回の予想外の円高で、この見方も変えていかなければならないと考えている。すなわち、当初、年後半に起こると予想していた円高が早まり、それが市場に織り込まれてきた。1月に、今山積しているドル安要因が解決に向かっていけば、ドル売り要因は減少し、年央以降はドル買いが優勢になっていく可能性がある。

新年早々、今年も「為替は24/7(一日24時間一週7日間)の世界」であることを改めて認識させられた。今年1年、引き続きこの精神で市場にチャレンジしていきたい。

さて、2019年最初の1週間予想レンジは、ドル円は107.80~109.80円。ユーロは、英国のEU離脱問題がますます緊迫していくと考え、ユーロ軟調と予想、対ドルでは1.1300~1.5000、対円では113.50~115.50円と予想している。
(2019/1/9,小池正一郎)


※当コラムは毎週水曜日の更新です(水曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。

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