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為替大観

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第415回 ~2021年展望(2)~

2021年01月06日

~去年今年(こぞことし)貫く棒の如くなり(虚子)~

まずは、あけましておめでとうございます。
毎年年が明けると、新年のあいさつを交わすが、今年はとてもそんな気持ちにはなれない。代わりに言いたいことは、最初に書いた言葉である。年が新しくなっても、時間はまるで一本の棒のようにつながっており。去年と全く変わりがない。生活は厳しいまま変わりがない。特に、コロナ禍のなか、それも日に日に拡大している毎日、明日にも緊急事態宣言が発せられる厳しい状態だ。おめでとう、などと言っていられない方がどれほど多くいるであろうか、考えるだけでも胸が痛む。言いたいことはたくさんあるが、それは今は飲み込んでおこう。

さて、為替市場は12月以降の流れが続いている。ドル安、円高がじりじりと進んでいる。そしてユーロ高、英ポンド高、スイス高、豪ドル高である。いずれも、昨年高値を更新し、2018年4月の高値を上回る勢いを強く感じる。政策金利で米国のZIP(Zero Interest Policy、ゼロ金利政策)が長期化する見通しが大きいこともこの背景の一つである。そして、ドル安のもう一つの大きな懸念はドルインデックスが大きく下落する可能性が高くなっていることである。現在は89.49だが、チャートの形が二回目の「ヘッド&ショルダー」を完成しつつあり、87.62を割れば、三度目の正直で、80割れまで一直線になる可能性がある。

この可能性を左右しているのが、アメリカジョージア州の上院選挙結果と新型コロナの感染拡大の動向である。そのジョージア州の開票状況を横目でこの原稿を書いているが、まさに激戦である。現地1/6午前3時(日本時間午後5:00)現在、速報ベースで民主党が1議席当選確実となり、初めての黒人の上院議員が誕生したと報道された(ワシントン・ポスト)。得票差は1.2%(民主Warnock氏50.6%対共和現職Loeffler氏49.4%)と微差だった。

もう1議席は、抜きつ抜かれつの激戦で、未開票が残り約10万票で得票差は12,800票、民主党(Ossoff氏)が50.1%と優勢だが、共和党(Perdue氏、49.9%)が逆転するかどうか、かたずをのんで見守っている。民主党が2議席獲得すれば、50対50となり、議長ハリス副大統領)を加えて民主党が過半数となり、いわゆる「ブルーウエーブ」となる。ドル円も依然として102円台後半ではあるが、民主党優勢のニュースが伝わるにつれて、政権の安定を期待し、ドル高に動き出している。

その中で、変化があるのは、商品市場である。インフレに対する懸念もうっすらと出てきた。原油価格(WTI)が1バーレル50.24ドルと昨年2月後半以来の50ドル台乗せ。OPEC・プラスの会合で、市場予想より供給がタイトになる結果が出たことが要因である。また金価格も1,955ドル(1オンス)に急上昇。ドル安やインフレ対応商品として注目されている暗号通貨のビットコインも大きく上昇している。円価格でいえば、昨年末は約297万円であったが、現在(1/6 17:30)は353万円、1月4日に一時約62万円下落したが、すぐ反騰し堅調推移を維持している。また米長期金利も再上昇、10年債利回りは、今朝時間外で昨年3月19日以来の1%に上昇した。

これでドルが強くならないとすれば、米国への不信である。世界的に金利要因が為替変動要因になっていない。加えて、ブルーウエーブになったとしてもそれがかえって、増税→株価下落懸念や、大幅な財政支出による財政赤字の拡大を増幅させている。いわゆるソロスチャートでもドル安/円高を示唆してくる。市場の方向性を明白にする観点では、バイデン政権の正式誕生が待たれる。

今後1週間の相場見通しでは、ドル円は102.20~103.80を予想、ユーロは対ドルでは1.2200~1.2350、対円で125.50~126.80円、対英ポンドは、1.3500~1.3650を予想する。

(2021/1/6, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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