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為替大観

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第425回 ~109.23円~

2021年03月17日

 「結果は寝て待て」という言葉があるが、今日はまさにそんな日だ。米中央銀行FRB政策決定会合であるFOMCが昨日今日と開催されており、結果は現地時間17日午後、日本時間では18日未明に発表になる。ところで、米国は3月14日(日)から夏時間になり、11月7日(日)まで、日本とニューヨークの時差は13時間となる。(今後雇用統計等現地8時30分に発表になる重要指標は、日本時間で午後9時半と早まる。)

 さて、市場参加者にとって今回は特別な会合になる。いや、パウエル議長はじめFOMCメンバーにとっても、きわめて重要な決定になると認識しているはずだ。毎回そうであるが、今回ほど市場で注目されていることはないのではないか。自分たち当事者の決定が本日以降の金融市場に大きなインパクトを与えることになると、肝に銘じているはずだ。市場でも、声明や議長の記者会見には、その言葉に注意深く耳を傾けなければならない。

 その理由の一つに、「テイパー・タントラム(Taper Tantrum、市場の動揺、以下TP)」が話題になっているからだ。TPとは、造語だが、2013年5月にバーナンキFRB議長(当時)が「量的緩和縮小(Tapering)」を示唆する発言をしたことで、金融市場に大きな波乱を巻き起こしたことに由来する。当時は、米長期金利が急騰、ドル、株の下落を引き起こした。

 現在市場に問題になっていることは、1.9兆ドルの米国救済計画の成立を契機に高まった米国債の大量発行による米金利の上昇や、インフレ懸念の高まり、ワクチン接種の拡大で経済の早期復興期待などだ。緩和政策の縮小への道筋を考えていくような環境である。

 情報社会(この言葉も古くなったが)の今では、発表内容やパウエル議長の記者会見がライブで世界中に伝わる時代。寝て待っている人はいないと思うが、それでも取引はPCに指示しておき、結果は朝起きて確認する方法も特別なことでなくなった。取引の注文の仕組みや種類も実に多様で、夜はゆっくる寝て、結果を見てまた取引戦略を考えることもできる。

 先週「スピード違反だ」と叫び、107円台への調整あり、と予想したが、思った以上にドル買い(円売り)の力が強い週であった。しかし、一方でタイトルとした「近くて遠い110円」の思いは、しっかりと保たれている。今週はFRB(FOMC)、日銀の政策決定会合があり、その結果待ちという、交通渋滞論でいういわゆる工事渋滞の状態になっているので、仕掛けにくい地合いである。方向感が出るのは結果が出てからとみていいだろう。

 一方で、チャートポイントで特筆すべき現象が(筆者だけかもしれないが。。)表れている。一日だけでなく、初めて109円台に上昇した後、今日まで同じ状態が続いていることに、このポイントの強さが表れていると考えてよいだろう。それはフィボナッチで計算した109.23円である。

 2015年6月の125.86円を高値、2016年6月の98.95円を安値として計算すると、フィボナッチの重要な割合である61.8%が109.23円だ。今回のドル高局面で、ことごとくこのポイントで跳ね返されている。3月9日は高値が109.23円ちょうど、それ以降も、ドルが上昇しても、日中でこの水準を超えても終わりで超えることがない。言葉を返すと、NY市場終値で109.23円を超えると、そこから新しいレンジにシフト、110円超えが視野に入ると読める。ただ筆者は、いずれそうなるが、それは4月以降、今月は107.50~109.50円のレンジで推移すると考えている。

 さて、今後1週間の相場見通しは、ドル円は、107.80~109.30円と予想。ユーロはECB理事会で緩和政策の強化がなされたことで弱含み推移の、対ドルで1.1750~1.1950、対円では128.00~130.00円と予想。一方、英ポンドは、1.3750~1.4050と予想する。

 (注)来週は筆者都合で休載し、次回は3月31日となります。

(2021/3/17, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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