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為替大観

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第465回 ~キーワードはTIGER~

2022年01月12日

ここ1週間は、先週の予想通り、ドル高スピード調整となった。その要因もはっきりしている。昨日11日に行われたパウエルFRB議長の2期目の再任に伴う議会証言での発言により、米金利が低下したことだ。近時、為替相場は米ドル金利(具体的には10年国債利回り)動向に大きく左右されている。ドル金利下落→ドル売りの指令が働いたに違いない。

現在の売買主流はコンピューターディールで、いわゆるビッグデータ検索技術や、キーワード出現への瞬時反応により自動的に売買オーダーを出し続けていく仕組みが使われている。キーワードの一つは「日米金利差」。拡大か縮小の要因となる事象や発言が出てくれば、プログラムは自動的に為替売買のオーダーを発動する。昨日のニューヨーク市場では、パウエル議長の発言が、予想していたよりタカ派でないことが明らかになったことで、ドル金利の低下を招き、ドル円の下落をもたらした。

しかも、このドル売りの動きはほかの通貨へも波及し、ドルインデックスは、今日は95.534と約1か月半ぶりの安値水準となった。ドル円は115.12円まで下落、一方ユーロは1.1378、英ポンドは1.3646へと上昇した。特にポンドは、予想外の利上げショック(12/16)もあり、12月20日(終値1.3209)より今日まで約3.3%上昇、続伸している(円は同期間、約2.4%上昇後、約1%下落)。

さて今後の見通しであるが、ドル高再燃と予想している。今月のFOMCは2週間後(1/25-26)の予定で、現在は連銀関係者の発言が続いている。パウエル議長の発言も含めると、確率が高くなった政策変更項目は、12月FOMCで決定したテーパリング加速はそのまま実行し、終了時の3月に即一回目の利上げ、過去2回のFOMCでは終了後は維持していくとして期間を明らかにしていなかったバランスシートの縮小開始時期の見込みを、発表すると読んでいる。

そして、今日(1/12)は米・消費者物価(CPI)、明日(1/13)同・生産者物価(PPI)と、相次いで物価指数が発表になる。FRBの金融政策、利上げ時期、バランスシートの縮小時期を議論するための重要な判断材料になるだろう。CPIの市場予想は、総合で+0.5%(前月比)/+7.1%(年率)[前月は+0.8%/+6.8%]、コアでそれぞれ+0.4%/+5.4%[前月+0.5%/+4.9%]である。

さて、2022年度のキーワードを挙げてみたい。これまでも当コラムで指摘しているが、今年は寅年、TIGERを頭文字に改めて整理した。     



具体的な説明は、今後市場動向に応じて説明していきたい。

さて、今日からの1週間は、ドル円は、ドル高のスピード調整が続くと考え、114.75~116.25円を予想。一方ユーロは、対ドルで1.1250~1.1375、対円では130.00~132.00円、英ポンドは1.3500~1.3700とポンド高を予想する。

(2022/1/12, 小池正一郎)

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プロフィール

  • 著者近影 小池 正一郎(こいけしょういちろう)
    グローバルマーケット・アドバイザー。1969年日本長期信用銀行(現・新生銀行)入行後、資本市場部長、長銀証券常務などを歴任。1998年よりUBS銀行外国為替本部在日代表、シティバンク・プライベートバンクを経て、2006年より2015年6月までプリンシパリス.日本代表(国際金融政治情報コンサルティング会社、本部英国ロンドン)。外国為替コンサルタント、ファイナンシャル・プランナー(CFP(r)認定者)。ブログ執筆中(牛誰人のブログ・小池正一郎の世界経済大観)。新潟県出身(関川村ふるさと大使)。


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