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市場養生訓

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第672回

2017年05月30日

 為替関係のスキャンダルと言えば、以前は金融機関や特定のディーラーが大きな損失を被ったことや、損失を長い間隠している間に累積損が巨額になり表面化したことなどが多かった。いわば為替取引の結果生じた損失に関してだ。

 しかし近年は為替取引の方法や慣習に関して課される巨額の罰金だ。

 先週はニューヨーク当局がBNPパリバに対して3憶5千万ドルの罰金を課した.07年から13年の間に為替レートを不当に操作して利益を上げたということだ。南アランドなどの比較的流動性の乏しい通貨の相場を幾人かのディーラーが談合して操作したようだ。

 記憶に新しい所ではロンドン市場のフィクシングレートを巡る不正操作でUBSやバークレイズ銀行など複数の世界の有力銀行が罰金を課せられた。総額100億ドルにも及ぶ巨額な罰金だ。顧客為替の値決めに適用する一定の時間の為替レート(フィクシングレート)を複数の銀行のディーラーが顧客情報を交換して自分に有利なようにレートを決めたということだ。

 長い間市場で行われてきた習慣が、銀行の不当利益を生み、顧客に損害を与えたとの当局の判断だ。

 こうした罰金が続くと為替業界は何とモラルを欠いた業界なのかと思う人が増えてもやむを得ない。だが為替業界はもともとモラルを欠いたやくざな業界だったのだろうか。

 ノーだ。株、債券、商品、など多くの市場の中でも為替業界は最も高いモラルを維持していた。その証拠に為替業界は当局の管理が最も少ない業界だった。業界団体が自主的に取引ルールを決め,慣行を維持してきた。各国に市場参加者の金融機関などの代表がメンバーの市場取引慣行委員会があり、公正な取引を重視し、慣行の改善を計りながら市場の発展を目指してきた。中央銀行もメンバーだが、あくまでも一員に過ぎなかった。

 モラルに反することがあれば、当該の市場参加者に注意し、時には市場から締め出すことも考えた。例えば流動性の少ない市場で大きな金額を売買して短期的に利益を上げるのは公正ではなく、市場が縮小するので、そうした市場参加者には取引方法を改める勧告をした。各国の連携もあった。

 それが突然モラルを欠いた業界に変質したとは俄かに納得できない。確かにモラルの低下もあるのだろう。その最大の要因は業績ボーナスだろう。仕事に対する誇りやモラルより業績ボーナスに直結する利益を重視する体質に変わった。もう一つは当局や銀行のマネージメントの認識不足だ。それは市場を護り発展させるマーケットメーカーのディーラーたちのコストに対するものだ。過小評価しすぎている。それに不正の証拠としてインターネットでのディーラー同士の会話を挙げているが、偽悪的、自虐的な表現を好む内輪の会話を証拠として指摘されるのはつらい。

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プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

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