FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

FX・CFD・証券取引・外国為替のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

市場養生訓

最新の記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第682回

2017年08月08日

 金利が為替の変動要因であることは知られている。金利が上昇すればその通貨の為替レートは上昇するし、下がれば下落する。為替をやっている人ならほとんどが知っている。

 だがそれがどのような種類の金利かとなると答えられる人はぐっと少なくなる。政策金利と答える人が最も多いかもしれない。政策金利に敏感な2年物国債と言う人もいるだろう。機関投資家ならば10年物国債と答える人も少なくない。為替ディーラーならばライボ金利と答える人もいるに違いない。

 どれが正解だろう?

 答えは全員が正解であり、全員が間違っている。それぞれの金利指標が為替変動の要因となることがあるし、ならないこともある。なんて曖昧なのかと思うかもしれないが、そこが為替の難しさであり、面白さなのだ。

 香港ドルが下落している。米ドル香港ドルの直近のレートは7.82を超えてきた。

 香港ドルは米ドルとリンクした固定相場制を採用している。詳しく言えば、香港ドルは香港当局が保有する米ドルによって価値を裏付けられている。当局が香港ドルと米ドルの交換を保証している。為替レートはドル香港ドル7.80を中心レートに7.75から7.85の変動幅を設定している。

 こうした固定的な為替レートを採用し、資本移動も自由な香港では金融政策は基本的に米国に合わせなくてはならない。例えば米国が利上げをする一方で香港が利下げをすれば、ドル買いが殺到する。為替レートは将来あまり変化がないはずだから金利差分だけ利益が上がると考えられるからだ。

 従って米国が利上げをすれば香港も上げるのが普通だ。事実6月にFEDが0.25%利上げしたときは香港通貨庁も同じ幅上げた。3月の利上げの時も同じだ。

 しかし香港ドルの対ドルレートの下落が続いている。なぜか。市場参加者は政策金利ではなくライボレートを見ているからだ。ライボはLondon Inter Bank Offered Rate(ロンドン銀行間貸出金利) の略だが、金融機関が資金取引で日常的に利用する市場だ。香港でも同様な資金市場があり、ドルや香港ドルなどを取引している。LIBORに倣ってHIBORと呼ぶこともある。

 この資金市場での香港ドルの金利が低く、ドルとの金利差が広がっているのだ。直近では3か月ライボで60ベーシスポイントほどもある。

 普通は政策金利が上がればライボなどの短期金利も同程度上がるのだが、香港では中国からの資金の滞留などで市中の金利が抑えられてると言われている。

 それにしても米ドル香港ドルの下限の7.75近辺で長く張り付いていた相場が今年になって解き放たれたように7.80の中心レートに向かって動き出したことは驚きだが、さらにそれを超えて上限の7.85に向かう勢いだ。

 香港ドルの相場を考える場合ドルと人民元の要因は外せない。その人民元は今年ドルに対して上昇傾向を示し、ドルは利上げ見通しの後退で弱含む展開が多い。これらから導かれるのはドル香港ドルの下落だが、実際は逆の展開だ。

 それだけ資金市場での香港ドル金利の低下が強烈ということになる。

このページの先頭へ

2017年10月17日
2017年10月10日
2017年10月03日
2017年09月26日
2017年09月19日

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

コラム一覧

鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、取引の額の4%の額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.7%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,700円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ