FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

FX・CFD・証券取引・外国為替のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

市場養生訓

最新の記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第698回

2017年12月05日

 米国の税制改革法案の実現の見込みが高まったことで、株やドルには全般的にポジティブに作用している。減税率や実施時期については調整が残るものの、来年のGDP押上効果などの数字が飛び交い始めた。

 こうした状況を受けて市場の金利の見通しも変化している。フェドファンドの先物レートから推計する来年の利上げの可能性を見ると、1週間前は最初の利上げが5月頃だったが、直近では3月に早まった。2度目の利上げも11月頃だったのが9月にシフトしてきた。

 とりあえず税制改革法案はドルの短期金利の見通しを上方にシフトさせた。これがドル買いにもつながっている。

 だが一方で税制改革法案が与える財政収支への影響は無視できない。とりあえず赤字が増えるのは確実だ。税収の穴が埋められなければ景気の抑制効果が働き、期待したGDP押上効果は相殺されてしまう。

 トランプ大統領は減税政策で雇用が大幅に増加すると昨日自画自賛したが、そもそも米国の失業率は歴史的に低く、米国では完全雇用の状態と認識してきた水準だ。

 つまるところ短期的にはポジティブかもしれないが、中長期的には財政赤字拡大などネガティブな面が大きくなる。

 トランプ大統領は目の前の観衆がその時喜べばいいというスタンスなので政権は極めて短期的な視点で動く傾向が強い。

 その大統領に首を切られたFEDのイェレン議長の先週の議会証言は、後任のパウエル新議長の公聴会に比べて注目度は低かったが、注目すべき発言を行った。

 米国に内在する長期的な傾向は将来の米国の見通しを暗くするので、議会は今から対策を講じるべきと主張した。それは、増大する政府債務であり、低い生産性、所得や資産の不平等などだ。来年早々にFEDを去る議長が何のしがらみもなく吐露した本音だろう。

 いずれの課題もトランプ政権が取り組み見込みはないし、むしろ問題を悪化するような政策を打ち出してきた。

 このままいけばベストシナリオで最後は財政赤字と貿易赤字の双子の赤字に悩んだレーガン政権の二の舞だろうが、その可能性は極めて低い。プラザ合意が必要になる前にドルは崩れる可能性があるからだ。


※当コラムは毎週火曜日の更新です(火曜日が祝日の場合は休載となります)。

このページの先頭へ

2017年12月12日
2017年12月05日
2017年11月28日
2017年11月21日
2017年11月07日

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。

コラム一覧

鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、取引の額の4%の額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.7%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,700円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ