FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

市場養生訓

最新の記事

第792回

2019年11月05日

ワールドカップラグビー、南アフリカの優勝後のスピーチで黒人初のキャプテンは、困難を抱えながらも団結すれば乗り越えられる、と誇らしげに言った。95年の南アフリカ大会にネルソン・マンデラ大統領の注いだ情熱を想起させた。
そうした流れを想定してか決勝戦前日、格付け会社のムーディーズは南アフリカの国債の格付けを投資不適格のジャンク債に引き下げずに据え置いた。週明け株は買われ、南アランドも買われた。直近では対ドルで14.78水準だ。
但しムーディーズは先行きの見通しをネガティブにした。財政赤字も累積債務も改善の見通しが暗いからだ。
昨日株や通貨が買われたのは南アフリカだけではない。世界的にリスクオンの取引が増えた。直接的には米中貿易戦争に起因するリスクがとりあえず減少したことによるが、その背景には世界的に金融緩和状態が継続することがある。 マネーの供給を絞る政策を採る中銀はしばらく見当たらない。
ところで現在の金融緩和政策を特徴づけるものの一つにマイナス金利がある。
スウェーデン、デンマーク、ユーロ圏、スイス、そして日本が導入している。スウェーデンが最初に導入したのが2009年でその後止めて再導入した。他の国は2012年から16年の間だ。
初めて導入したとき、これほど長く続くとは当局者も市場参加者も予期した人はいなかった。せいぜい1-2年で、その後は金利の正常化が進むと考えられた。それが今では様変わりだ。先週スイス銀行の総裁は、マイナス金利と為替の市場介入は物価安定と景気を支えるのに不可欠な政策との認識を示し、今後も継続する意向を表明した。スイスフラン高の抑制をもたらすからだ。
もっともマイナス金利にはネガティブな面があることは導入国も認識している。年金の運用に支障をきたし、銀行は収益性を損なう。そのため長引くと政治的圧力も強まる。スイスでも銀行業界の反発は強い。
今のところプラスの方が大きいからマイナス金利導入国は政策を維持しているわけだが、中にはスウェーデンのように年内にはマイナス金利を止めたいとの意思を持っているところもある。導入国の中では日本が一番最近で、3年経過した。その点では日本のマイナス金利はまだまだ続きそうだ。
トランプ大統領はFED議長のパウエルに、米国も欧州や日本のようにマイナス金利を導入しろと圧力をかけた。FEDは今年3回目の利下げでしばらくは新たな金利水準を維持する意向で、金融市場の見方も一致している。
だがマイナス金利に関しては当局者も市場参加者もその全体像を捉え切れていないのが現実だ。米国の可能性だって否定できない。

このページの先頭へ

2019年11月12日
2019年11月05日
2019年10月29日
2019年10月15日
2019年10月08日

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、為替リスクを想定し通貨ペアごとに当社が定める額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ