FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

市場養生訓

最新の記事

第801回

2020年01月21日

 金が堅調だ。最近ではリスクオンで他の安全資産が売られても金はそれほど下がらない。1年前は1オンス1200ドル台だったが、直近では1566ドル水準に上昇している。
 金は一般的に、インフレの高進、通貨不信、ドル下落、低水準の金利などの時に買われやすい。また近頃ではロシアや中国などの中央銀行が金の保有を増やしている。ドル依存を低下させるためだ。米国が支配的な力を持つドルをバックに経済制裁を国際政治に利用することへの対抗の意味もある。
 ただ最近の金の堅調さは個々の要因もさることながら、全般的な制度や平和に対する不安が反映されているようにも思える。そうした不安に対する市場的な対策として、金でリスクヘッジしていると考えられる。
 こうした状況はトランプ政権の内外の政策と関連があることは容易に想像できるが、先週大統領は空席のFED(連邦準備)の理事候補二人を正式に発表した。
 その内の一人、ジュディー・シェルトンは元々金本位制の主唱者だ。現在の変動相場制の前のシステムであり、ドルを金に固定させる。こうなれば金価格は上昇する。前回の大統領選挙チームの経済顧問をやっていて、IMF体制の見直しを主張していた。
 もっとも最近ではFEDに対する批判も多く、FEDの金利設定能力に対する疑念も表明した。またFEDは米国の貿易競争力を高めるのに貢献すべきとも主張した。言わば、トランプ大統領の代弁者だ。
 もう一人の理事候補者も金融緩和論者と見られていて、米国景気の後退のサインが多くなれば大幅な利下げを主張する可能性が高いと見られている。
 但し二人とも理事になるには議会の承認が必要だ。特にシェルトンの方が問題になりそうだが、彼女は以前、欧州復興銀行の米国理事として議会の承認を得たことがある。そのため今回否認するのは難しいとの見方もあるがどうか。
 いずれにせよこうした動きを含めた多くのことが将来の不確実性を増幅する。そこで金になるのだろう。

このページの先頭へ

2021年07月27日
2021年07月20日
2021年07月13日
2021年07月06日
2021年06月29日

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 小口 幸伸(おぐちゆきのぶ)
    1950年生まれ。通貨・国際投資アナリスト。 元ナショナルウェストミンスター銀行国際金融本部長。 横浜国立大学経済学部卒業後、シティバンク入社。変動相場制移行後間もなく為替ディーラーとして第一線で活躍。シティバンクのチーフディーラーとなる。その後ミッドランド銀行為替資金本部長を歴任。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引、証券取引、および暗号資産CFD取引(暗号資産関連店頭デリバティブ取引)に関するご注意


【パートナーズFXおよびパートナーズFXnano】
パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの建玉必要証拠金金額は原則、一般社団法人金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第31項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。但し、一般社団法人金融先物取引業協会が為替リスク想定比率を算出していない通貨ペアにつきましては、一般社団法人金融先物取引業協会と同様の算出方法にて当社が算出した為替リスク想定比率を使用しております。取引手数料は無料です。なお、外貨両替については1通貨あたり0.20円、受渡取引については1通貨あたり0.10円の手数料をいただきます。

【CFD-Metals】
CFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。

【証券】
国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。有価証券のお預りが無く、一定期間証券口座のご利用が無い場合等は、別紙 ①「手数料等のご案内」に記載の 証券口座維持管理手数料1,100円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

【暗号資産CFD】
暗号資産は法定通貨(本邦通貨又は外国通貨)ではなく、特定の者によりその価値を保証されているものではありません。暗号資産は、代価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済に使用することができます。暗号資産CFDは、取引時の価格の変動により、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格には差額(スプレッド)があります。暗号資産CFDの取引に必要な証拠金は、取引の額の50%以上の額で、証拠金の約2倍までの取引が可能です。取引にあたり、営業日をまたいで建玉を保有した場合にはレバレッジ手数料が発生します。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会 一般社団法人日本暗号資産取引業協会