ドル円　　　　　107.80～109.00
ユーロ円　　　　124.30～125.50
ユーロドル　　　1.1450～1.1580
豪ドル円　　　　77.50～78.70

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

本邦の3連休を控えて動意に乏しい展開が続いている。その中、市場の注目は米中貿易摩擦を念頭にして、FRBのハト派的金融政策に移行した感が強いが、同時に、トランプ米大統領が求めるメキシコ国境の壁建設の是非に関心が集まり出している。
アメリカファーストを遵守する意味合いでは大規模な財政支出が求められるが、一部政府機関の閉鎖まで追い込まれ、国家非常事態宣言まで飛び出すなど、万人では理解しがたい行動とも言える。
トランプ大統領の支持率低下を阻止する手段であろうが、既に共和党内でも賛否両論があるように、トランプ暴走劇場に翻弄される日々が続くと見なしたほうが無難であり、通常よりもレンジ幅を拡大し、相場の動意を待ってからの始動を心掛けるべきであろう。

一方、ドル円は108円台前半で膠着度を強めているが、米金利の低下傾向を受けて、引き続き戻り売り優先の展開は否めない。
ただ、米10年債券利回りは年初2.5％から2.7％まで上昇しており、2.5％割れは想定しにくい状況なだけに、上値も下値も限定的と言わざるを得ない。
引き続きレンジ幅ドル円107.50～109.00円重視で対応することが賢明であろう。

他方、ユーロドルも1.15前後で試行錯誤が続いているが、欧州圏を巡る不安材料と米国に対す不信感もあり、安易にどちらにも仕掛けづらい状況にある。
引き続き無理をせずに、レンジ幅をユーロドル1.1450～1.1580まで拡大し、同レベルからのナンピン売買が一考であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、今朝と同様に、ドル円108円割れから押し目買いと共に、109円前後からナンピン売りで待機することを勧める。
一方、ユーロドルも同様に、1.14台半ば前後から押し目買いと共に、1.15台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、調整色強めているが、輸出企業は今朝と同様に、ドル円109円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。
一方、輸入企業はドル円108円割れから少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、引き続き戻り売りを優先する中、現状では今朝と同様に、ユーロドル1.15台半ば以上からナンピン売りと共に、1.14台半ば前後から押し目買いで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円108円割れではロング、ドル円109円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は124円前後から押し目買いと共に、125円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。
一方、豪ドル円は77円台半ば前後から押し目買いと共に、78円台半ば以上からナンピン売りで待機することを勧める。

通貨　　　　　　　売り　　　　買い
ドル円　　　　　107.20　　　109.50
ユーロ円　　　　123.70　　　125.90
ユーロドル　　　1.1410　　　1.1630
豪ドル円　　　　77.05　　　 79.20

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。