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為替モーニング東京市場2024年11月22日

2024年11月22日
(コラム執筆時間:09時14分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.00~155.00
ユーロ円160.50~163.00
ユーロドル1.0400~1.0600
豪ドル円99.50~101.30
相場状況の振り返りと今後の展開予想

ウクライナが西側兵器を用いてロシア国内に攻撃したことを受けて、ロシアは大陸間弾道ミサイル(ICBM)をウクライナに対して報復攻撃するなど、ウクライナ情勢がエスカレートしている。市場全般はリスク回避志向を強めており、結果的に安全資産でもある米ドルが漁夫の利を得た格好であり、再びドル買い需要を強めている。反面、ドルロングの積み上がりへの警戒感も強く、一旦清算局面を迎えているなど、過度なドル高期待は自重局面に差し掛かっている。一方、日米の政策金利は今後の経済データ次第との見解ではあるが、米債券利回りの高止まりと政府日銀による介入操作を背景に、安易にどちらにも仕掛けづらい状態にある。現状では日米金利差拡大を背景に、拙速的な下値トライは慎重になっているが、トランプトレードも一服しているだけに、引き続き相場が大きく動意づいてからのナンピン売買に特化することが賢明であろう。

一方、ドル円は、米金利の優位性もあるが、同時にリスク回避的な円買い戻しの段階にあり、155円台での上値の重さが意識されつつある。反面、日銀の利上げが先送りされる可能性が強く、加速的な円高局面も描きづらい状況に置かれている。引き続きレンジ幅ドル円153.50~155.50円まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは、ウクライナ情勢深刻化やECB利下げ観測を踏まえて、節目の1.05割れまで下落しているが、依然としてストップロスが一巡したとは言い難いのが実状だ。ただ割安感と利益確定買いも随所に散見されており、現状レベルからの下値トライは自重局面にある。引き続きレンジ幅ユーロドル1.0400~1.0600を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円前後から押し目買いと共に、155円前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.04前後から押し目買いと共に、1.06前後からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円155円前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、地政学的リスクを背景に戻り売りが優先されており、改めて上値の重さが意識されている。現状ではユーロドル1.04前後から押し目買いでと共に、1.06前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円前後ではロング、155円前後ではショートをイメージし、ユーロ円は160円台半ば前後から押し目買いと共に、162円台半ば前後からナンピン売りで対応することを勧める。一方、豪ドル円は99円台半ば前後から押し目買いと共に、101円半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30155.70
ユーロ円160.00163.20
ユーロドル1.03501.0650
豪ドル円98.80102.00

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30155.70
ユーロ円160.00163.20
ユーロドル1.03501.0650
豪ドル円98.80102.00
現在のポジション
No position
2024年11月収支経過 (11/01~22日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥130,000+¥40,000
ユーロ円-¥50,000―¥25,000
ユーロドル-¥97,200(-$600)
豪ドル円+¥85,000
前日の売買 東京市場
ドル円買い50,000★△154.50(155.30ショートカバー)+¥40,000
ユーロ円買い50,000★▼162.80(SL162.30売り)-¥25,000
前日の売買&予定 海外市場
出来ず Nothing done
ドル円売り50,000155.50(SL156.00買い)
ドル円買い50,000153.00(SL152.30売り)
ユーロ円売り50,000163.50(SL164.00買い)
ユーロ円買い50,000161.00(SL160.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0450(SL1.0400売り)
豪ドル円売り50,000101.30(SL102.00買い)
豪ドル円買い50,00099.50(SL98.80売り)
本日の売買予定 東京市場
ドル円売り50,000155.00(SL155.70買い)
ドル円買い50,000153.00(SL152.30売り)
ユーロ円売り50,000162.50(SL163.20買い)
ユーロ円買い50,000160.50(SL160.00売り)
ユーロドル売り50,0001.0600(SL1.0650買い)
ユーロドル買い50,0001.0400(SL1.0350売り)
豪ドル円売り50,000101.30(SL102.00買い)
豪ドル円買い50,00099.50(SL98.80売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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