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為替イブニング海外市場2024年11月21日

2024年11月21日
(コラム執筆時間:19時01分)

鈴木予想レンジ

※コラム執筆時点における、筆者の予想レンジです。

通貨ペア予想レンジ
ドル円153.00~155.50
ユーロ円161.00~163.50
ユーロドル1.0450~1.0630
豪ドル円99.50~101.50
相場状況の振り返りと今後の展開予想

植田日銀総裁が12月会合前に多くのデータが出ると発言しており、これを好感する格好で市場では円買い反応を強めている。ただ発言自体は前回と同様であり、引き上げが実施されるかは未知数といわざるを得ない。過剰期待は禁物であろう。そんな中、ロシアがウクライナに対してICBMを発射との報道を受けて、リスク回避の動きが先行している。ICBMの射程距離が米国まで届く可能性もあるだけに、市場ではウクライナとロシアによる威嚇攻撃に緊張感を深めている。市場では一旦、投機筋の円ショートの積み上がりやドルロングの積み上がりを解消する可能性もあり、リスク回避手段としてドルの手仕舞いと同時に、円を買い戻す動きが広がっている。実際問題としては、ウクライナの長距離ミサイルが承認され、ロシア内部に達したことによって、ロシア側の軍事牽制も強まっているだけに、当面、相場が落ち着きを取り戻すまでは静観するのが正解であろう。

一方、ドル円は米金利の優位性とリスク回避志向が同居しており、安易にどちらにも仕掛けづらい状況ではあるが、ポジション調整主導で円全面高の状況を作り出しており、拙速的な上値トライは自重せざるを得ない。引き続きレンジ幅ドル円153.00~155.50円まで拡大し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

他方、ユーロドルは節目の1.05割れも時間の問題であるだけに、戻り売り優勢と判断して、引き続きレンジ幅ユーロドル1.0450~1.0630を重視し、同レベル前後からナンピン売買が賢明であろう。

●戦略的には、ドル円は前述したレンジ幅を重視し、153円前後から押し目買いと共に、155円台半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。一方、ユーロドルは1.04台半ば前後から押し目買いと共に、1.06台以上からナンピン売りで待機することを勧める。

●邦銀勢によれば、様子見スタンスを強める中、輸出企業はドル円155円台半ば前後からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。一方、輸入企業は153円前後から少なめの押し目買いで対応している模様。

●海外勢によれば、地政学的リスクを背景に戻り売り志向を強めているが、現状ではユーロドル1.04台半ば前後から押し目買いでと共に、1.06台以上からナンピン売りで待機姿勢を強めている模様。

●クロス円は、ドル円153円前後ではロング、155円台半ば前後ではショートをイメージし、ユーロ円は163円台以上からナンピン売りと共に、161円前後から押し目買いで対応することを勧める。一方、豪ドル円は99円台半ば前後から押し目買いと共に、101円半ば前後からナンピン売りで待機することを勧める。

市場ストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30156.00
ユーロ円160.50164.00
ユーロドル1.04001.0680
豪ドル円98.80102.20

※筆者の独自取材による、国内機関投資家などからのストップロス・オーダーが多く出ているラインです。
新規注文の際や、保有ポジションの見直しを計るうえでの参考のひとつにしてください。

トレード実績

筆者の個人的なトレードによる収支実績及び売買予定を公開しています。
※文中の記号・略語については巻末の解説をご参照ください。

市場のストップロス・オーダー状況
通貨売り買い
ドル円152.30156.00
ユーロ円160.50164.00
ユーロドル1.04001.0680
豪ドル円98.80102.20
現在のポジション
No position
2024年11月収支経過 (11/01~21日)
通貨プラスマイナス前日比
ドル円+¥130,000+¥40,000
ユーロ円-¥50,000―¥25,000
ユーロドル-¥97,200(-$600)
豪ドル円+¥85,000
前日の売買 東京市場
ドル円売り50,000☆155.30(SL155.80買い)
前日の売買 海外市場
出来ず Nothing done
本日の売買&予定 東京市場
ドル円売り50,000156.30(SL156.80買い)
ドル円買い50,000☆△154.50(155.30ショートカバー)+¥40,000
ユーロ円売り50,000164.50(SL165.00買い)
ユーロ円買い50,000☆▼162.80(SL162.30売り)-¥25,000
ユーロドル売り50,0001.0650(SL1.0700買い)
ユーロドル買い50,0001.0500(SL1.0450売り)
豪ドル円売り50,000101.80(SL102.30買い)
豪ドル円買い50,000100.00(SL99.50売り)
本日の売買予定 海外市場
ドル円売り50,000155.50(SL156.00買い)
ドル円買い50,000153.00(SL152.30売り)
ユーロ円売り50,000163.50(SL164.00買い)
ユーロ円買い50,000161.00(SL160.50売り)
ユーロドル売り50,0001.0630(SL1.0680買い)
ユーロドル買い50,0001.0450(SL1.0400売り)
豪ドル円売り50,000101.30(SL102.00買い)
豪ドル円買い50,00099.50(SL98.80売り)
記号・略称解説

ロング=買い、ショート=売り
△=プラス、▼=マイナス
☆新規、★実行済み
SL=損失確定(Stop Loss)
TP=利益確定(Take Profit)

本レポートは朝夕2回配信。土日及び祝祭日は無配信のためSLのみ提示。
指値注文タイムリミット:東京市場 17:00、海外市場 5:00(日本時間)
SL/TPは最大100pips前後を目処に実施。最終のご判断は自己責任にてお願いいたします。

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プロフィール

  • 著者近影 鈴木郁雄(すずきいくお)
    フランスの3大銀行のひとつであるソシエテジェネラル銀行東京支店に勤務、外国資金本部長として20年間のディーリング経験を持ち、為替のみならず、デリバティブなどマネー部門を統括。 2001年10月為替投資顧問会社ケンティッシュ ジャパンを設立、今現在も邦銀大手ならびにロンドン・ニューヨークなどの外銀ディーラーと 親密に情報交換し、投資家心理を交えて独自の分析に定評がある。

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