FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

--> --> -->

FX・CFD・証券取引・外国為替のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 外貨投資 転ばぬ先の智慧 > 第573回 ドルの上値は重いが米景気の拡大は続いている…
外貨投資 転ばぬ先の智慧

最新の記事

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

第573回 ドルの上値は重いが米景気の拡大は続いている…

2017年03月27日

 3月のFOMCからおよそ10日でドル/円が位置する水準は随分と低下した。
 一つには、FOMC参加メンバーらによる年内の利上げペースの見通しが前回の「年3回」から変更されず、結果的に市場の期待が裏切られた格好になったことに因る。だが、冷静に考えてみると、FOMCが行われた時点では、まだ米政権による経済政策の具体策が何ら示されていなかったわけであり、そうした状況下で「利上げペースは加速」などと見通すことは難しい。つまり、事前の市場の期待は“先走り過ぎ”であったということだ。
 経済政策の具体案ということでは、3月16日に発表するとされていた「予算教書」の中身に市場は注目した。ところが、実際に発表されたのは裁量的経費(政策経費)のみを対象とした2018会計年度の「予算方針」に留まり、社会保障などの義務的経費や歳入面の税制改革などは反映されていなかった。予算の全体像を示す「予算教書」の議会提出は5月ごろになる見込みとされ、またも市場は肩透かしをくらう格好となる。
 とはいえ、そもそも予算の全体像を示すためには、まずオバマケア代替法案(ヘルスケア法案)を成立させることが大前提。そこで、次に市場は3月23日を期限としていた同法案をめぐる協議の行方を見守った。その結果は周知の通りであり、結局は法案を事実上撤回する始末となった。このことは今後、様々な法案成立の行方にも影を落とすこととなるだろう。米大統領ならびに米政権の政策運営能力に対する不信感は募る。
 しかし、むしろこれで少しスッキリした部分もある。今後はオバマケア撤廃に伴うコストを勘案することなく予算の全体像をまとめることができる。税制改革やインフラ投資などへの取り組みにも専心しやすくなるだろう。今後も米政権と米議会のせめぎ合いは続くだろうが、過度に先行きを悲観するのも考えものであると思われる。

 もちろん、今後も貿易不均衡是正や朝鮮半島情勢などに対する米政権側の強硬な姿勢に対する市場の警戒は常につきまとう。そのぶん、ドル/円の上値が重くなりがちとなることは想定しておかざるを得ない。ドル/円が置かれた状況は、前オバマ政権の時代とはだいぶ違っている。それでも、いまだ変わらないのは足下で米景気が着実に拡大傾向を辿っているという事実であり、その点は常に認識しておく必要もあろう。
 3月16日に、米労働省が毎月発表している「米求人・労働異動調査(JOLTS)」の最近(1月)のデータが明らかとなった。なかで特に目を惹いたのは、自発的辞職者の数が322万件と大幅に増加していた点である。言うまでもなく、これは「もっといい仕事(自身の技量に見合った仕事で、相応に高い賃金が得られる仕事)に就きたい」と考える人がますます増えていることと、離職してもあまり労せずに次の職、希望する職に巡り合える可能性が高いことを示している。
 このことは、米雇用統計における非農業部門雇用者数(NFP)の毎月の伸びや失業率の値などよりも、より如実に米雇用情勢が良好な状態を続けていることを表していると筆者は考えている。結果、将来的に多くの人々が賃上げの恩恵に浴することとなり、次第に個人消費の流れが太くなっていくことを期待させる。だからこそ、かねて自発的離職者の増加は「インフレ率の上昇に直結する」とされているのである。

 一方で今、米国内のインフラが深刻な老朽化問題を抱えており、大規模な財政の出動が不可欠になっていることも間違いはない。全米土木学会は、2013年から2020年までに交通や水道などのインフラ整備に「1兆6000億ドル」が必要と試算しており、実のところ米大統領が掲げている「1兆ドル」でも大いに不足する。そうしたことも念頭に置いたうえで、今後のドルと向き合って行くことも重要と思われる。
(03/27 09:10)

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

コラム一覧

鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
武市のなぜなにFX 武市佳史

FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、取引の額の4%の額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.7%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,700円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 外貨投資 転ばぬ先の智慧 > 第573回 ドルの上値は重いが米景気の拡大は続いている…