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外貨投資 転ばぬ先の智慧

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第590回 ドルに吹き付けるのはワシントンからの逆風

2017年07月31日

 前回更新分において「米GDPで(ドル売りに傾いた市場の)ムードは変わるか?」と述べたが、結局は変わらなかった。先週28日に発表された米4-6月期実質GDP・速報値は前期比年率+2.6%と、市場予想の+2.7%を若干下回った。実のところ、多くの金融機関が前日までに相次ぎ予想値を引き上げており(一週間前は+2.5%程度であった)、それだけ期待感が強まっていただけに、予想比でわずか0.1%ポイントの下振れでも“残念”な感じは強かったということか。
 もちろん、同時に発表された米4-6月期雇用コスト指数やPCEコア・デフレーターの結果があまり振るわないものであったことや、相変わらずワシントンからの逆風が吹き続けていることもドルの上値を押さえる要因としてズシンと重くのしかかる。
 米上院は28日未明、医療保険制度改革法(オバマケア)の一部を限定的に廃止する法案を反対多数で否決した。また同日、米大統領はプリーバス大統領首席補佐官を更迭したことを明らかにした。スパイサー前大統領報道官が21日に辞任したばかりという状況にあって、今度は大統領の“右腕”とされる人物の更迭である。まるで“子どものケンカ”のようなドタバタ劇を連日のように目の当たりにさせられて、それでも「ドルを積極的に買い進めることにまったく躊躇いはない」と言ったらやはりウソになるだろう。

 とはいえ、ドルと円すなわち米国と日本という意味では、目下の永田町の状況もワシントンと似たり寄ったりで、日本株の上値が押さえられやすいという点ではドル/円の弱気材料の一つと見ることもできるが、少なくとも積極的な円買い材料にはなり得ない。
 また、テクニカルな観点から、目下のドル/円が一目均衡表の日足「雲」下限付近(現在は110.36円に位置)で下支えされていることも見逃せない。言うなれば(半ば冗談のようだが)、同水準は「米大統領首席補佐官が更迭されたうえに北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を実施しても下抜けなかったところ」ということでもある。
 よって、目先は先週28日安値の110.50円処から日足「雲」下限あたりまでは下値の目安ということになろう。仮に同水準を下抜ける場面があったとしても、6月14日安値から7月11日高値までの上げに対する76.4%押し=110.14円あたりの水準では、さすがに下げ渋ることになると見られる。

 確かに、FRBが次の利上げを9月に前倒しでもしない限り、本格的なドル買いの流れは生じにくい。とはいえ、12月利上げの可能性が残されているうちは、無下にドル売りに走るわけにも行かない。仮に、12月利上げが先送りされる事態にでもなれば、それは一旦ドル売り圧力が強まる場面もあろうが、少なくとも事前に利上げの可能性が封印されてしまうことはないだろう。つまり、年内のドルの下値は自ずと限られると見ておく必要があるものと思われる。
 もちろん、このところは対ユーロでのドル安、すなわちユーロ/ドルの上昇が急になっていることも事実ではある。ハッキリ言って、足下のユーロ高はかなり投機的だ。市場は「ECBがQEの『出口』に向けて本格的に動き出すときは近い」と判断しているようであり、少なくともそのことを一つの口実にしてユーロを強く買い上げてきている。
 しかし、7月20日に行われたECB理事会後の会見でドラギ総裁は「景気拡大はまだ物価に波及していない」、「基調インフレ圧力は引き続き抑制されている」など、かなりハト派寄りの発言を繰り返していた。本日(31日)7月のユーロ圏消費者物価指数の発表が予定されているが、おそらく域内のインフレはいまだ低調なままであろう。個人的には、そろそろユーロの上値余地は限られてきたと見る。
(07/31 08:50)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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