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外貨投資 転ばぬ先の智慧

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第595回 とりあえずは北朝鮮関連のニュースに要注目!

2017年09月04日

 何やら気忙しく不穏な空気の漂う週明けとなってしまった。あろうことか、北朝鮮が6回目の地下核実験を強行するという暴挙に及び、市場は今後の米国の出方を見守る状況にある。一層の経済制裁強化という段階ではあると思うが、米軍による軍事対応の可能性もないではない。まずは、安保理緊急会合の結果を見定めるしかない。
 基本的には、9日の北朝鮮建国記念日を通過するまで警戒姿勢を解くわけには行かないが、いたずらに悲観に傾きすぎることも慎みたい。徐々に平時モードに戻るなら、以下に示すように再び各国・地域の政策の方向性やそれを推し量るためのファンダメンタルズ、加えてテクニカルな要素などが重要視されるようにもなるだろう。

 前回の本欄で、筆者は「たとえ『ジャクソンホール』でドラギ総裁がユーロ高をけん制する姿勢を示さなかったからといって、それで『もはや(寛容な)ECBはユーロ高(に伴う悪影響)を危惧していない』とはならない」と述べた。
 そして案の定、先週の半ばあたりから市場では「9月7日のECB理事会ではユーロ高をあらためてけん制する可能性が高い」との見方が強まり、先週29日の欧米時間以降のユーロ/ドルは目に見えて上値が重くなっている。さらに、先週末1日には「来年開始(見込み)の資産購入ペース縮小計画をECBは12月の理事会までまとめられない」との報道がなされ、なおさらユーロ/ドルには上昇一巡といった印象が強まっている。
 思えば、先週29日につけた直近高値=1.2070ドルというのは以前から複数の節目が位置する水準として注目されていたところ。一つには62カ月線が位置する水準であり、また2015年年3月安値から同年8月高値までの上げ幅(=0.1252ドル)を1.382倍した値(=0.1730ドル)を今年1月安値(=1.0340ドル)に加算した水準もちょうど1.2070ドルとなる。
 つまり、足下のユーロ/ドルにはテクニカルに上げ渋った面もあると言え、その意味では次に21日線(現在は1.1816ドル)のサポートが機能し続けるかどうかが目先の焦点となりそうである。ちなみに、先週31日には一時21日線のあたりまで大きく下落する場面もあり、その後一旦は切り返すこととなった。
 言うまでもなく、今週7日のECB理事会までは市場で実に様々な思惑が飛び交うことになると思われる。このところの流れからすると、ECBによる「ユーロ高へのけん制」や「出口戦略の具体的な策定後ずれ」といった見方が強まりやすく、ユーロの買い方も慎重にならざるを得ないのではないだろうか。そうこうしているうちに、ユーロ/ドルが21日線をクリアに下抜けてくる可能性も大いにあるものと思われる。その場合、まずは1.1700ドルの節目水準が意識されやすくなるだろうし、場合によっては8月17日安値=1.16625ドルが試される可能性もあろう。仮に、そのあたりまでユーロドルが下押してくると、もはや一目均衡表の日足「雲」が視野に入ってくる。

 一方のドル/円は、目先的には朝鮮半島情勢の行方によるところが大きいが、足下では依然62週線や一目均衡表の週足「雲」下限といった節目が下値をサポートする格好となっている点が見逃せない。
 なお、31日には一時110.67円まで上値を伸ばす場面があったが、同水準はちょうど7月11日高値から8月29日安値までの下げに対する38.2%戻しとなることから、もともと目先は到達感から上げ一服となっておかしくないところであった。よって、仮に地政学的リスクがある程度落ち着いた場合には、ドル/円が直近高値の110.67円をクリアに上抜けるかどうかという点にも注目したい。
(09/04 09:30)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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