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第621回 ドル相場は本格的なリバウンド局面入りか?

2018年04月09日

 先週末6日のNYダウ平均株価は、一時767ドル安(前日実終値比/同日終値は572ドル安)まで大きく下押す場面があった。米大統領が中国の知的財産侵害に対する制裁関税で1000億ドルの積み増しを検討すると述べたことが影響したらしい。
 「またもトランプ発言(が市況悪化の原因)か」と恨み節の一つも吐きたくなるところであるが、それにしても「市場はいちいち過剰に反応し過ぎではないか」。との感は否めないところである。そもそも、米大統領が発する言葉などに、果たしてどれほどの重みや信ぴょう性があるというのだろう。
 少し想い返してみたいと思うのだが、たとえば例の『オバマケア代替法案』は一体どこへ行ったのだろうか。また、メキシコ国境沿いに壁を建設するために必要となる十分な予算は、一体いつになったら確保できるのか。どうやら当座は国境付近に最大4000人規模の州兵を張り付かせる計画としているようだが、それは現下のAI革命時代において「いかにも時代錯誤」であると思われ、どうにも現実的な気がしない。
 少々芝居がかった中国とのジャブの打ち合いは今しばらく続くものと思われるが、どうせ最終的には「習近平はいい奴だ」などと言い始めるのだろうと個人的には見ている。もちろん、そんな一時的な“トランプの個人的感想”に深い意味など何もなく、いずれはまた反故にしてしまいかねない。とにもかくにも米中は、最近の南北朝鮮のようにせいぜい仲良くやって行けば良い。

 とまれ、なんだかんだ先週のドル/円は一時107円台半ばあたりまで値を戻す場面があった。結果として21日線をクリアに上抜け、そのまま一旦は一目均衡表の日足「雲」下限を試している。この「雲」は非常に分厚く、そう易々と攻略はできまい。「一旦跳ね返されて当然」というぐらいに見ておくことも必要であろう。
 また、ドル/円の週足チャート上には2週連続の「陽線」が立ち、4月1日時点のシカゴ通貨(IMM)先物取引市場における大口投機家のポジション状況は円売り越しから円買い越しに転じた。少なくとも当座の円買い戻し(決済)需要は消滅した。なにやら、ジワリジワリとリバウンド局面入りのムードが色濃くなってきているようにも感じられる。
 よく見れば、直近(4月5日)高値の107.49円は3月13日高値を上抜ける動きとなり、これでようやく昨年11月6日以降ずっと続いてきた高値切り下げパターンの連続が解消された。やはり、これは見逃せない変化の一つと言えるだろう。
 あくまで一つの可能性に過ぎないが、ドル/円の直近(3月23日)安値=104.64円は一つの大きな転機となったのではないだろうか。それは、昨年11月高値からの弱気波動の終点であることはもとより、もっと長い目で2015年6月高値(=125.85円)から形成されていると見られる「三角保ち合い(トライアングル)」の終点がそう遠くないことを示唆するものでもあるように思われる。

 今はどこかで“原点”を見失わないようにしておくことが重要ではないかと思われる。なにしろ、米国はこの2018年も年に3~4回の利上げを実施する可能性があるのだ。それだけ米国経済は強く勢いがある。一方で、まだユーロ圏は「9月末をもって量的緩和政策をひとまず終了とするかどうか」という段階にしかなく、日本に至っては「出口」の“での字”も決して口にしてはならないといった状況にある。
 ユーロ/ドルに関しては、やはり上値が極めて重く感じられる状況となっており、むしろ1.2200ドル処の下値サポートがいつまで踏ん張れるかの瀬戸際と言ってもいいようにみられる。同サポートを下抜けると、一旦はドル高が全体に加速する可能性さえあり、対円及び対ユーロでのドルの展開に明らかな変化が生じるのはそう遠いことではないのかもしれない。
(04月09日 09:30)


※当コラムは毎週月曜日の更新です(月曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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