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第646回 米中間選挙通過で不透明要因の一つが消えることだけは確か

2018年11月05日

 米中間選挙を目前に控えて、トランプ米大統領はおもむろに対中融和へ政策の舵を切ろうとする姿勢を露わにしてきた。先週2日の東京時間帯には「11月末の米中首脳会談に向けて合意文書の作成を米大統領が指示した」というニュースが伝わり、市場では期待が一気に膨らむこととなった。
その後、ホワイトハウスは一旦火消しに回ろうとしたが、それを受けてトランプ氏はあらためて「中国とは合意に達すると考えている」と発言。米政権内部で見解や発言が迷走しているが、少なくとも中間選挙前に米株価が大きく下げるような事態だけは避けたいということなのであろう。少々見え透いた思惑に基づく言動のようにも見えるが、それも“トランプ流”ということで、最近はだいぶ慣れてきた感がある。
場合によっては、米中間選挙後の前言撤回も大いにあり得ると考えておく必要もあるのだろう。ただ、今回の言動の狙いがどこにあるかは別にしても、とりあえずトランプ氏が中国に歩み寄るような“ポーズ”を見せたことは確かなのであり、それに対して中国がどう対応するかによって、次の米国側の出方も変わるだろう。
すでに、水面下で中国側がある程度譲歩する姿勢を露わにしている可能性もないではない。筆者は、以前から個人的に「中国の強がりもそろそろ限界」と見てきた。言うまでもないが、どんな“チキンレース”にも必ず終わりはある。

とまれ、先週2日の日経平均株価は前日終値比+556円と大きく値を上げ、ことにコマツやファナック、安川電機など中国関連銘柄の株価上昇が目立った。また、当然のことながら上海総合株価指数や香港ハンセン指数なども大幅に値を上げる展開となり、市場全体のムードが一気に明るくなったことは全体にとって朗報と言える。
おまけに、その前日(1日)から英国のEU離脱交渉に関わる問題についても一定の前進が見られたと伝えられており、結果、ポンドとユーロが急上昇。年初来高値圏にあったドル・インデックスが下げに転じる一方で、ポンド円やユーロ円などクロス円全般が大きく切り返す動きとなったことも手伝い、ドル/円もあらためて113円台を回復する動きとなった。
加えて、先週末2日には一部報道でECBが新たなTLTRO(貸出条件付き長期資金供給オペ)を検討するとも伝わっていた。周知のとおり、ECBは12月の理事会で量的緩和策を打ち切る方針としているが、その後もある程度は緩和的な政策の色合いを残そうという腹積もりか…。別の報道では否定的な見解も出ていたようだが、要は「ECBには必要となればあらゆる対応策を講じる用意がある」ということなのであろう。
いずれにしても、やはり欧米の景況感には依然として一定の温度差があり、基本的にドル高・ユーロ安の流れは変わらないと考えられる。

目下のところ、ドル/円については一目均衡表の日足「雲」上限と21日移動平均線(21日線)が下値サポートとして強く意識されている模様であり、基本強気の流れに変わりはない模様である。言うまでもなく、米中間選挙の結果次第では一旦トレンドが転換する可能性もないではないが、そもそも「一つのビッグ・イベントを通過すること自体に大きな意味がある」ということも忘れてはならないだろう。なにしろ、米中間選挙という不透明要因が目の前から一つ消えるのだ。
しかるに、ドル/円が今週あらためて上値を試す展開となる可能性は十分にあると考えられ、まずは再び114円前後の水準が意識されやすくなるものと見られる。すんなり114円台に乗せてくる展開となれば、次に114円台半ばから後半の水準を試す可能性もあろう。なお、目先のサポートはあくまでも日足雲上限と考えられ、仮に下抜けた場合は21日線が次の下値の目安となる。
(11月05日 09:20)


※当コラムは毎週月曜日の更新です(月曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。

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