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第668回 当面は市場のリスク回避ムードもやや後退へ!?

2019年05月20日

 先週末にかけてドル/円は、あらためて110円台の水準を奪回する展開となった。5月に入ってから、米中貿易交渉の残念な経緯を受けて一気に強まったリスク回避ムードであるが、このあたりで一旦沈静化すると考える向きもあったのだろう。目先は手持ちのショートポジションを一旦解消しておこうと考え、それがドル/円を110円台にまで再び押し上げる原動力となった可能性はある。

いずれにしても、先週のドル/円の週足ロウソクが終値で一目均衡表の週足「雲」下限を下抜けなかったことは下値の堅さを意識させるものとして大きい。加えて、先週は一時的にも109円割れを試すような場面があったものの、総じて109.60-70円処にある重要な節目はしっかり下値支持として意識されていたように思われる。
結果、今のところ3月25日安値=109.71円処をネックラインとするダブルトップの転換保ち合いフォーメーションは「完成していない」と見ることができよう。むしろ、今後も109.60-70円処は強めの下値支持として機能する可能性が高いと見られる。
前回更新分の本欄でも述べたように「ここでダブルトップの完成が回避されれば、あらためて110円処、次に日足「雲」下限の水準、そして89日移動平均線(89日線)などの節目を順に試しながら、再び111円台乗せを意識した展開となっておかしくない」と見ておいていいものと個人的には考える。
少し気が早いが、この5月のドル/円の月足・終値が一目均衡表の月足「雲」上限の水準(=110.75円)を上回るかどうかという点にも引き続き注目しておきたい。既知のとおり、今年2~4月の月足・終値は月足「雲」上限よりも上方にあった。少なくとも、同水準は「長らく一つの重要な節目として意識されている」ということを再認識しておきたい。

過日、米政権が講じたファーウェイへの事実上の輸出禁止措置は、中国側の対米強硬姿勢をある程度軟化させるだけのインパクトはあろう。また、米政権が日・欧に対する車関税の判断延期を伝えてきたことは、中国との交渉が暗礁に乗り上げている米政権が当座の成果を焦っているということの証であろう。
そうしたことを考え併せれば、しばらくは米・中間の駆け引き、鍔迫り合いが少し沈静化する(市場ではリスク回避ムードがやや後退する)可能性もあると見ることができそうである。互いに、使えるカードはこれまでにかなり使い果たしてきていると見られ、ここからはともに慎重な対応が肝心となる。次期米大統領選での再選を目指すトランプ氏は「目先の手柄」を焦るものの、ここでヘタをして致命傷を負うわけにも行かない。その一方で、中国側はトランプ氏以外の次期米大統領との交渉に移るべく、ここは持久戦に持ち込みたいと考えている可能性もある。いずれにしても、米中首脳会談が行われると見られる6月下旬のG20サミットまでにはまだ日があり、それまでの間、市場は非常に仕掛けにくく、相場は非常に動きにくいといった状態が続く。

仮に、ここでドル/円が目先的に底入れ&反発するならば、クロス円全般も多少の戻りを試す展開になると見られるが、なかでも特に豪ドル/円の今後には興味深いものがあると言える。市場では、豪中銀が近く利下げに踏み切るとの見方が強まっており、なかには6月に続けて8月も追加で利下げすると見る向きもある。
仮に、6月の金融政策委員会で利下げが実施されたとしても、それは既に織り込み済みと言える。いまのところ、それ以上の利下げは無用であると思われ、そうであるならば足下の豪ドル/円は、なかなか興味深い水準まで下げてきていると言えよう。
(05月20日 09:30)


※当コラムは毎週月曜日の更新です(月曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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