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第714回 米・日株価が暫し調整ならドル/円、クロス円も調整含みか

2020年06月15日

 前回更新分の本欄で、筆者は「そろそろ日経平均株価の上げが一服となり、当面はやや調整含みということになれば、同時に豪ドル/円やドル/円の上値も少々重くなりがちとなろう」との予測をもとに、ドル/円については「一旦押し戻されるようであれば短期スタンスで戻り売りを基本としたい」と述べた。
 そして先週のドル/円、クロス/円は、想定していたとおり、週初から大幅に値を下げる展開となり、ドル/円の日足は200日移動平均線(200日線)を試すどころか、89日移動平均線(89日線)、21日移動平均線(21日線)、一目均衡表の日足「雲」上限を次々に下抜け。結局は日足「雲」下限あたりの水準でようやく下げ止まることとなった。

 一つには、先週8日に米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が「9-10日の米連邦公開市場委員会(FOMC)においてイールド・カーブ・コントロール(YCC)の導入が検討される可能性」と報じ、それを受けた市場で「経常収支赤字国である米国でのYCC導入はドル安要因」との見方が拡がったことに因るドルの下落があったようだ。
 この時点では、まだ米株市場が上値追いの展開を続けていたが、翌9日以降はNYダウ平均が下げ基調に転じ、さらに11日には前日終値比で1861ドルもの下げを演じた。このことで、一気に市場のリスク選好ムードは後退するに至ったわけである。
 一部では、FOMCにおけるYCCの議論が市場の期待ほど積極的なものではなかったことを米株安の一因とする声も聞かれたが、やはり何より先週の米株安は、米国内での新型コロナウイルス感染「第2波」の拡がりが嫌気されたことに因るところが大きい。
 むろん、先週8日まで続いたNYダウ平均の驚異的な上昇や終値(10日)で10000ポイント台に乗せたナスダック総合指数の動きなどに対する高値警戒感が、目先的にも一気に強まったことは見逃せない事実である。「米株価は過度にヒートアップしている」と誰もが感じていたところに、ウイルス感染第2波の到来を疑わざるを得ないデータが舞い込んできたことで、それが格好の利益確定の口実とされたようなところもあるようだ。

 とまれ、結果的にNYダウ平均の日足ロウソクに所謂「アイランド・リバーサル(離れ小島)」の形状が現れたことで、米株価の調整はしばらく続く可能性が大いにあると見られる。いたずらに「2番底」の可能性を心配するなどといったことは避けたいが、安易に感染第2波の問題を軽んじることも慎まねばならないだろう。
 米株価の調整を受け、先週は日本株も調整含みの展開を余儀なくされ、少なくともリスクオンのムードが足下で後退していることだけは間違いない。「米・日株価が上げ一服でドル/円、クロス円も上げ一服」となったことは前回想定した通りだが、問題は当面の下値の目安をどのあたりまで見込むかが焦点ということになろう。
 まず、リスク選好ムードの後退により敏感な豪ドル/円は、先週末までに一時73円割れの水準を垣間見て、結局は21日線に下値を支えられる格好となった。よって、当面は「21日線のサポートが機能し続けるかどうか」を見定めたい。
同水準における下値支持が強めであると感じられれば、あらためて75円前後までの戻りを試す可能性があろう。また、仮に同線を下抜けた場合は31週移動平均線が位置する71.80円処まで一旦下値を試す可能性があると見ておきたい。
 ドル/円については前述したとおり、目先は日足「雲」下限が下値サポートとして機能し続けるかどうかを見定めたい。ここで下値を固めて一定のリバウンドを試す動きとなった場合は、やはり200日線をあらためて試すことになると思われる。なお、仮にドル/円が日足「雲」下限をクリアに下抜けた場合は、やはり106円処が当面の下値の目安となろう。
先週の日本株の調整は、週末のメジャーSQ(特別清算指数)との絡みが小さくない「仕掛け的な側面があった」と考えられ、その意味では、いたずらにリスク回避に傾く必要もないと個人的には考える。
(06月15日 09:10)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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