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外貨投資 転ばぬ先の智慧

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第721回 足下の展開は非常にボラタイル~やはり8月は波乱含み?

2020年08月03日

 先週は、週を通じて日本株が軟調な展開を続け、週末&月末の日経平均株価は2万2000円を割り込むこととなった。足下で発表が相次いでいる4-6月期の決算発表を受け、これまでの「些か明確な根拠に乏しい期待」が消し飛んでしまい、あらためて厳しい“現実”を思い知らされる格好となった結果、波乱含みの展開となる可能性が高い8月を前に買いの手が引っ込んでしまったとの感がある。
 その一方で、米国株はIT・ハイテク株の好決算を受けて全般に高止まりの状態を続けているが、足下では新型コロナウイルスの感染拡大が勢いを増しているうえ、追加の経済対策を巡る与野党の調整も難航しており、その先行きには暗雲も漂い始めている。
 そうしたムードのなか、先週は週末31日の昼過ぎ(日本時間)あたりまで基本的にドル安の流れが続き、ドル/円が一時104.19円まで下押す一方でユーロ/ドルは一時1.1909ドルまで上値を伸ばす展開となった。
 先週のドル安は、米株価の堅調推移を受けた「リスク選好のドル売り」ではなく、やはり米国経済の先行きを懸念したストレートなドル売りであった可能性が高いと見ていいだろう。米フロリダ州でウイルス感染症による1日の死者数が4日連続で過去最多となるなど、俄かには信じがたいほどの脅威を日々目の当たりにしているのであるから無理もない。加えて、NY金先物価格が連日のごとく過去最高値を更新している状況であるということも、象徴的に市場の先行き不安を増幅することに加担している。

 ただ、NY金先物価格にしてもユーロ/ドルにしても、このところの上昇がかなりオーバースピード気味となっていることは否めない。既知のとおり、先週末の欧米時間帯には月末ということもあってドルショートを一旦整理する動きも見られており、結果的に国際金融相場は全般にかなりボラタイルな展開になってきている。
 市場では「一時的なドル買い戻し」と見る向きも少なくないようだが、それにしても先週末のドル/円は104円台前半から反発して一時106円超の水準を垣間見るなど、その値動きは過激なものとなった。31日の日足ロウソクは下ヒゲを伴う長めの陽線を描くこととなり、テクニカルな観点からすれば「ドル安はとりあえず一服」といった感もある。
 ユーロ/ドルについても、31日の日足ロウソクは上ヒゲを伴う陰線となり、目先は上げ一服との印象を抱かせる。むろん、いずれは1.2000ドル処を試すと見る向きも少なくないようだが、ここは少し慎重に様子を見たいところでもある。

 ドル/円に関しては、日本の金融当局が円高への警戒を強めているとの思惑が強まったことで一旦反発したとの指摘もある。また、ユーロ/ドルに関しては「そろそろECBが何らかのアクションを起こす可能性がある」との声も聞かれていた。ユーロ圏経済にとって足下のユーロ高が決して看過できないレベルになってきていることは確かであろう。なお、南欧諸国の10年国債利回りは既に相当低下しており、そろそろ買い余地も限られてくるものと見られる。つまり、ドルからの資金シフトも容易ではなくなりつつある。
 また、決して容易ではないものの、追加経済対策を巡る米与野党の協議もどこかで妥協点を見出して行かなければならないはずである。法案成立が暗礁に乗り上げたままというのは与野党双方にとっても忌々しきことであり、調整を棚晒しにしたまま夏季休暇に突入することなど許されていいはずもない。いずれにしても、審議は今週7日まで続けられる予定であり、その間は協議の経過をじっくりと見守っていく必要があろう。
 例年のことではあるが、8月の相場は波乱含みになりやすいとされ、そこはつとめて神経質に向き合う必要があると思われる。あえて向き合うなら、ついに週足終値で一目均衡表の「雲」の上に顔を出した豪ドル/円の上値余地を探りながら打診的に短期ロングで臨むのが一手と考える。目先的な上値の目安は、やはり貯金高値の水準である76.80円処と考える。
(08月03日 08:50)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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