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第722回 引き続き米債利回りの動向に注目!

2020年08月17日

 先週、何より注目されたのは米10年債利回りの上昇であった。8月4日に一時0.5036%まで低下した同利回りが先週14日には一時0.7257%まで上昇し、そのような状況下で2年債と10年債の利回り格差の拡大(スティープ化)が続いている。
 一つには、米大統領が8日に追加の経済対策を実施する大統領令を発令したことで、俄かに米景気の先行き懸念が後退し、回復期待が強まっていることがある。なおも、追加対策を巡る与野党の対立は続いているが、市場はいずれ双方が歩み寄るものと楽観視している模様で、結果的に主要な米株価指数も高止まりしている。
 もっとも、先週は過去最大規模となる10年債入札に加えて30年債の入札もあったことで、需給悪化の懸念から米債券相場全体が弱含みになったという点も見逃せない。その意味でも、引き続き今週は米債利回りの推移から目が離せないところとなろう。

 とまれ、先週は米10年債利回りの上昇を横目にドルが買われると同時に、米・日株価が堅調に推移したこともあってリスク選好の円売りが進んだ結果、ドル/円が一時107円台に乗せる強気の展開も見られた。
 市場からは「一部のヘッジファンドが積み上がったドルショートの解消し、利益確定に動いている」との声も聞かれ、ドル/円が106円台を回復してから107円処を試すまでの値動きには一定のスピード感もあった。ただ、幾度も107円台を試しながら、その度に押し戻される格好となっていたことも事実。107円を超えたところには89日移動平均線が位置しており、同線が当面のレジスタンスとして意識されているようでもある。
 加えて、目下のドル/円は一目均衡表(日足)の遅行線が日々線と交錯する局面を迎えており、当面は同線が日々線をクリアに上抜けるかどうかという点にも注目しておきたい。

 また、依然として豪ドル/円が強含みでの推移を続けていることも大いに興味惹かれるところではある。かねて本欄でも注目してきたように、豪ドル/円は相変わらず21日移動平均線に下値をガッチリと支えられ続けており、さらに週足ロウソクは先週まで4週連続で一目均衡表の週足「雲」を終値で上回る格好となっている。
 先週は一時76.71円まで上値を伸ばす場面があり、6月第2週の高値=76.78円や7月第3週の高値=76.86円などが射程圏内に入ってきている。このまま77円台に乗せるような展開となれば、週足の遅行線が週足「雲」を上抜けることにもなり、そこからは一気に上値余地が拡がりやすくなってくるものと思われる。
 ちなみに、豪ドル/円の値動きとの強い相関が認められる日経平均株価も、先週は週足ロウソクが週足「雲」上限を終値で上抜けている。この週足「雲」上限は6月第2週以降ずっと日経平均株価の上値を押さえ続けてきた。それだけに、今週以降は一段と強気の展開が期待されるところであり、それは豪ドル/円やドル/円の値動きにも大いに影響を及ぼすものとして注目しておきたい。

 なお、先週の前半まで「上げ一服から調整入りする可能性がある」と見られていたユーロ/ドルが、再び値を戻す展開となっている点も気になるところ。やはり、さすがに1.1900ドル処は上値の厚い壁として意識されやすいところと見られ、基本的には戻り売り姿勢で臨みたいと個人的には考えるが、米国の追加対策を巡る材料や米中対立の行方などによっては、突発的にドル売りが強まる可能性もあるので留意しておきたい。
 また、ユーロ/ドルの値動きに影響する可能性が高いポンドドルの行方も少々気掛かりではある。先週12日、英統計局が発表した4~6月期の英実質GDP(速報値)は前期比で20.4%減という厳しい結果で、現行の雇用対策が期限切れとなる頃までには、市場でポンドが売り崩され始める可能性もあると見られる。
(08月17日 08:45)

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プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


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