FX・CFD・証券取引のことならマネーパートナーズ -外為を誠実に-

外貨投資 転ばぬ先の智慧

最新の記事

第729回 ドル/円は再び106円台をうかがう動きへ!?

2020年10月12日

 トランプ米大統領の新型コロナ感染を受けて、市場ではバイデン氏が米大統領選に勝利するとの観測が強まっており、結果的に米債利回りが強含みでの推移となっている。
 バイデン氏が勝利すれば経済対策強化のために国債が増発されるとの思惑が、金利上昇の圧力を強めているといった側面もあろう。むろん、どちらの候補が大統領選に勝利するかに拘らず、いずれ大規模な追加経済対策が打ち出されることに変わりはないと見られることから、今後も米金利が強含みで推移する状況は基本的に続くものと見られる。

 結果、先週のドル/円は一時106円台に乗せる動きとなり、21日移動平均線(21日線)をクリアに上抜けたうえ、一つの節目と見られていた105.80円処をも一旦は上抜けることとなった。
 さらに、先週7日には一目均衡表の日足「雲」下限の水準を上抜けることとなったわけだが、さすがに「雲」上限(現在は106.18円)をブレイクするというのは容易なことではなさそう。仮に一旦「雲」上限を上抜けたとしても、すぐ上方には89日移動平均線(89日線)が控えており、このあたりの水準ではいかにも上値抵抗が強そうである。
 まして、先週末9日には一部の新興国や資源国通貨に対してドルが売られ、結果としてドル/円も105.60円処にまで再び押し戻されることとなった。
 同日は、中国メディアの財新と英調査会社IHSマークイットが発表した中国の9月の非製造業購買担当者景気指数(PMI)が強めの結果だったことを受け、中国経済との関わりが深い豪ドルなどの資源国通貨が強含みとなった。また、国慶節の連休が明けた中国で、中国人民銀行が人民元レートの基準値を前営業日比で元高水準に設定したことで、そのことがドル売りを誘発したという側面もないではないものと思われる。

 ここで注視しておきたいのは、一つに豪ドル/ドルの動きである。先週末9日に21日線を上抜ける動きとなったことで、まずは同線をクリアに上抜けるかどうかを見定めたい。
 さらに、すぐ上方に位置している日足「雲」上限をも上抜ける展開となれば、連れて豪ドル/円も日足「雲」上限の突破にトライする動きを見せる可能性が高いと思われ、そのような展開になればドル/円の下値サポートとしても機能することとなろう。
 結果、目先はドル/円が105.40-50円処で下げ渋るかどうかに注目し、同水準あたりで一旦底入れ・反発してくれば、再び106円台をうかがう動きになると見る。依然、105.80円処が節目として意識されやすいことに変わりはなく、同水準を超えてくれば106.10円処まで持ち直してくる可能性があろう。逆に、105.40-50円処をあっさり下抜けてくるようであれば、あらためて105円割れの水準を試しに行く可能性が高まる。

 一方で、なおもユーロ/ドルは意外に思えるほど強い基調を維持している。
 既知のとおり、先週8日に公表された9月10日開催分の欧州中央銀行(ECB)理事会の議事要旨には「強いユーロは金融緩和の効果を減じる」、「ユーロ高に対する不透感を避けるべき」などと、ユーロ高への懸念を表明する言葉が数多く記されていた。また、先週はラガルド総裁が発言する機会も幾度かあり、そのたびにややハト派寄りの見解が飛び出していたとの印象が強い。
 それにも拘らず、ユーロ/ドルは再び1.1800ドル台に乗せる動きとなっており、市場からは「中銀預金金利の大幅な深掘りが現実味を帯びるような状況にでもならない限り、ユーロ売りにはなびきにくい」などといった声も聞かれる。
 こうした状況に、筆者は個人的な違和感を捨てられないでいる。このまま1.1900ドルあたりまで勢いで上値を伸ばす可能性もあるだろうが、そこは戻り売りで対応したいところと見る。仮に再び1.1750ドル処をすんなり下抜けてきた場合は、あらためて1.1600ドル処を試すと見ておきたい。
(10月12日 08:25)

このページの先頭へ

このページの先頭へ

プロフィール

  • 著者近影 田嶋 智太郎(たじまともたろう)
    昭和63年、慶応義塾大学卒業後、国際証券(現三菱UFJ証券)勤務を経て、経済ジャーナリストに転身。これまでにNHK「くらしの経済」、テレビ朝日「やじうまプラス」などのコメンテータを務め、年間で全国およそ200ヶ所の講演を続ける。現在は日経CNBC「一発回答!銘柄ナビ」レギュラー。「株に成功する技術と失敗する心理」(KKベストセラーズ)など著書も多数。


FX取引(外国為替証拠金取引)、商品CFD取引および証券取引に関するご注意

パートナーズFX、パートナーズFXnanoおよびCFD-Metalsは、取引時の価格またはスワップポイントの変動、およびスワップポイントは支払いとなる場合があることにより、売付時の清算金額が買付時の清算金額を下回る可能性があるため、損失が生じるおそれがあります。また、証拠金の額以上の投資が可能なため、その損失の額が証拠金の額を上回るおそれがあります。売付価格と買付価格とには差額(スプレッド)があります。

取引手数料は無料です。ただしパートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円の手数料をいただきます。

パートナーズFXおよびパートナーズFXnanoの取引に必要な証拠金は、取引の額の4%以上の額で、証拠金の約25倍までの取引が可能です。法人コースの証拠金は、為替リスクを想定し通貨ペアごとに当社が定める額と、金融先物取引業協会が算出した通貨ペアごとの為替リスク想定比率を取引の額に乗じて得た額のうちいずれか大きい額とします。為替リスク想定比率とは、金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第27項第1号に規定される定量的計算モデルを用い算出します。

CFD-Metalsの取引に必要な証拠金は、取引の額の5%以上の額で、証拠金の約20倍までの取引が可能です。 国内上場有価証券の売買等に当たっては、最大で約定代金の2.75%の手数料(消費税込み)、最低手数料は取引形態等により異なり最大で2,750円(消費税込み)をいただきます。国内上場有価証券等は、株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況を含む)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)があります。

取引開始にあたっては契約締結前書面を熟読、ご理解いただいた上で、ご自身の判断にてお願い致します。

〈商号〉株式会社マネーパートナーズ(金融商品取引業者・商品先物取引業者)
〈金融商品取引業の登録番号〉関東財務局長(金商)第2028号
〈加入協会〉日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会

このページの先頭へ

FX(外為取引)・証券のマネパHOME > マーケット情報 > FXコラム > 外貨投資 転ばぬ先の智慧 > 第729回 ドル/円は再び106円台をうかがう動きへ!?