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第569回 来週も「“大幅利下げ”の可能性は低い」を見極める展開…!?

2019年07月12日

 ほどほどに良かった「米雇用統計」を機に、過度に織り込まれていた“大幅利下げ観測”は一旦巻き戻されました。しかし「パウエル議会証言」を経て、蒸し返されています。

 『企業投資は顕著に減速』『インフレ低迷も想定以上に長引く可能性』『経済成長を維持するため、必要に応じて行動する』 マーケットはこれを“利下げ示唆”と捉え、発表前には“0.8%程度”まで下がっていた「7月50bp利下げ観測」を、“30%程度”へと再び押し上げました。その後は“2018年1月以来(+0.3%)”を記録した「米CPI・コア(食品・エネルギー除く)」を背景に“20%程度”まで下がっていますが、再び傾斜した「イメージは下方向」を払拭するには至っていないのが実状といえます。

 米景気は底堅く、株価(NYダウ/S&P500)が史上最高値圏で推移していることを考えれば、「“大幅利下げ”の可能性は低い」と見るのが自然です。しかし一旦消滅しかけ、しかし再浮上したという経緯を考えれば、「次回FOMC(30-31日)まではマーケットテーマであり続ける」という可能性は否めないところです。

 来週のポイントは、経済指標的には「中国GDP(15日)」「米小売売上高(16日)」辺りと見られますが、「FRBの要人発言」も数多く予定されています。このため“振り回される”といった展開を想定せずにはおれません。それでも最もハト派とされるブラード・セントルイス連銀総裁は『7月の50bp利下げは往き過ぎ』『米成長鈍化への保険としては25bp利下げが望ましい』と再び述べており、また“株高⇒リスク選好姿勢”はドル円を下支えしています。

 「株価動向/米国債利回り動向を睨みながら…」は変わらないものの、少なくとも「一気に大幅利下げへと傾斜する地合いではない」「(米金利先安観を背景にした)下値追いは緩んだ」と見て、方向感が定まらない“神経質なマーケット”と向き合いたいところです。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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