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第491回 “分水嶺”を静かに突破 ‐ “事実で売る”はもう少し先…!?

2017年03月10日

マネーパートナーズからのお知らせ:
2017年03月17日(金)の本コラムは、筆者都合により休載します。なお直近のマーケット状況につきましては、当社お客様限定ですが『会員専用サイト』内で公開の特別動画『マーケット・チェック 15分Webセミナー』にて、筆者が解説しております。

 急速に織り込みにかかった“米3月利上げの可能性”は、とうとうドル円を115円台へと押し上げました。東京タイムが始める前の流動性が乏しい時間帯ではありましたが、実に“静かに…”、それでいて“明確に…”、115円ラインを超えてきました。

 日足・一目均衡表先行スパンの“雲のネジレ”部分からの上抜けであり、テクニカル的には実に“綺麗な…”、そして“教科書通りの…”上方ブレイクでもありました。さらに
 “2/7安値(111.586円)&2/28安値(111.669円)”を底とする“ダブルボトム”も完成させた格好であり、「上方向にバイアスがかかりやすくなった」のは事実です。

 こうした状況下、本日は米雇用統計が発表されます。事前予想は“非農業部門雇用者数(NFP:+20.0万人)”“失業率(4.7%)”“時間当たり平均賃金(+0.3%)”からの乖離具合がまずはポイントと見られますが、冒頭で記した“織り込み度合い”を考えると、よほど悪い数値でなければ“米3月利上げ観測が萎む”という展開は想定しづらく、逆に好内容であれば“年3回とされる利上げ回数の上振れ期待”につながっても何ら不思議ではありません。期待は募るところです。

 もっとも“急過ぎる織り込み”に関しては、やはり警戒しておく必要があります。事実、今週初には“織り込み済”が囃されたことで、小緩む場面も見られました。実際に利上げされたわけではない現状では“杞憂”に終わりましたが、利上げが決定されると見られるFOMCは“もう目前(14‐15日)”に迫っています。いつまでも続くとは限らないだけに、細心の注意が必要と見られます。

 それでも“実際に行われるまでは続く”と考えると、本日に関しては“大きく崩れる可能性は小さい”と考えるのが自然です。すでに“3月利上げ⇒利上げ回数”へ移行したと見られる思惑が“崩れるくらい悪い数値”にでもならない限り、“もう一段の上値追い”を期待したいところです。そして“突破したネックライン(2/15高値:114.944円)”を「支持ラインに変えることができるか…?」を鑑みつつ、“高値を追う”のではなく“下がったところは丁寧に買い拾い”と見たいところです。その上でFOMC時での「噂で買って、事実で売る(Buy the rumor, sell the fact)」には、十分に警戒しておきたいところです。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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