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第492回 “売りやすく、買いにくい”が続いているが、金利低下は“自ずと限界あり”…!?

2017年03月24日

 2週間ぶりの執筆ですが、それにしても「噂で買って、事実で売る(Buy the rumor, sell the fact)」は、思った以上に下落しました。十分に警戒していたにもかかわらず、ここまでの下落は想定していませんでした。

 せっかく突破した“ネックライン(2/15高値:114.944円)”をあっさり割り込むと、あれよあれよという間に“主だった抵抗ライン”をも割り込み、23日には110.620円・Bidまで下落しています。「トランプラリーの半値押し(16/11/9~16/12/15の50%押し:109.924円)」は目前であり、割り込むと「同61.8%押し(107.863円)」まで覚悟せざるを得ない状況にもなりつつあります。これに「G20で保護主義反対の文言削除」が重なり、直近では「森友問題⇒アベノミクス崩壊懸念」「オバマケア代替法案⇒トランプ期待後退」「年度末を控えたリパトリエーション(国内回帰)」まで囃されるなど、まさに“売りやすく、買いにくい”を地で行く様相となっています。そうした中でも最もドル売りをけん引したのは、やはり「米10年債利回りの低下」だったといえます。

 一時2.62%台で推移していた米10年債利回りが2.37%台(22日)へと低下したとあっては、ドル急落も“ある意味で当然”といえるかもしれません。しかしながら急落前の利回り上昇も“3月利上げ並びに2017年利上げペースを囃した米金利先高観”だけではなく、“期末を睨んだ国内銀行筋の米国債売りが影響した”との噂がもっぱらです。特に地方銀行は“投げ売り状態”との話も聞こえてくるなど、“かなり異常な状況”だったともいえます。これが一巡するタイミングで“事実で売る”が重なったと考えると、金利急低下⇒ドル急落も“当然の流れ”といえるかもしれません。

 ただ裏を返せば、これは「積み上がっていた米国債買いポジションが落とされた」だけであり、決して「米国債売りポジションが積み上がっているわけではない」ということになります。つまりは“自ずと限界あり”と考えることが可能であり、最もドル売りをけん引する“金利低下”にはブレーキがかかりつつあると考えることも可能ということになります。そうなると
“その他要因”さえ落ち着けば“再びドルは買われやすくなる”…?

 「オバマケア代替法案⇒トランプ期待後退」はまだ決着していませんので、仮に“採決再延期”ともなれば“もう一段のドル売り”も覚悟せざるを得ないところです。しかしそれ以外は“どうやら一段落”した模様であり、テクニカル的にも“すでに8営業日連続の陰線”を描くなど“一旦調整が入る日柄(タイミング)”である中、本日はポジション調整が入りやすい週末でもあります。

 ドル買いが勢いを取り戻すには、“金利先高観”と“リスク選好ムード”が重なる必要があると見られます。このため “急反発は望み薄”といわざるを得ませんが、それでも“片方(米金利先高観)”が戻れば“根強い押し目買いニーズ”が見込まれる…。つまり“売りやすく、買いにくい”商状ではありますが、前記「トランプラリーの半値押し」ともほぼ重なる110円を大きく割り込むリスクは、かなり小さくなったと考えられるところです。“3/10~3/23の50%戻し(113.056円)”“100/50/20日移動平均線&日足・一目均衡表先行スパン下限が居並ぶ水準(113.30-50円)”への戻りは、十分に期待できる局面か…?

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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鈴木郁雄の実践トレーディング 外国為替古今東西 行天豊雄 外貨投資 転ばぬ先の智慧 田嶋智太郎
市場養生訓 小口幸伸
為替大観 小池正一郎
為替の話・トレンドを掴め! 木村佳子
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