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第500回 「方向感が出づらい」状況下における“思惑先行”は、逆に“巻き戻し”を誘う…!?

2017年06月23日

マネーパートナーズからのお知らせ:
2017年06月30日(金)の本コラムは、筆者都合により休載します。なお直近のマーケット状況につきましては、当社お客様限定ですが『会員専用サイト』内で公開の特別動画『マーケット・チェック 15分Webセミナー』にて、筆者が解説しております。


  「労働市場の改善に伴い、賃金と共にインフレは加速する」
  「現時点で引き締め策を停止すれば、インフレ高進のリスク増大」

 「年内の追加利上げ+バランスシート縮小」に“懐疑的な見方”が少なくない中、ダドリーNY連銀総裁のこの発言はドル買い戻しを促しました。“200日移動平均線(当時110.70円水準)”を突破、“50日移動平均線(同111.00円水準)”をも上回ったドル円は、111.778円まで上値を伸ばしました。一方で“日足・一目均衡表先行スパンの雲下限&100日移動平均線(同111.80円水準)”を超えるには至らず、その後は“原油下落+米10年債利回り低下”の影響もあり、一時111円割れへと押し戻されています。

 原油安は米インフレ圧力を抑制しかねないだけに、前記“懐疑的な見方⇒ドル売り”が台頭しやすいのは事実です。また米10年債利回りの低迷も“金利選好姿勢後退⇒ドル売り”を促しやすいだけに、“上値の重さ”が囃されるのも否めないところがあります。

 一方で、今回の原油安の背景には“世界的な景気減速”“地政学的リスク”が感じられません。このため“リスク回避姿勢にはつながりにくい”と考えることが可能です。米10年国債利回りの低迷にしても、“株式(金融株を除く)にとっては朗報”であり、実際にNYダウは今週に入って史上最高値を更新しています。“リスク選好的なドル買い・円売り”への思惑も残るだけに、現時点におけるドル円を取り巻く環境は“思惑は真っ二つに割れている”、このため“方向性が出づらい”といえます。…にもかかわらず、“上値の重さ”というイメージばかりが先行し、“ドル売り・円買い”ばかりが囃されている現状には、やはり“違和感”を覚えざるを得ません。

 イベント的なポイントとして来週考えられるのは、“オバマケア改廃法案の米上院採決”と“米PCEコアデフレータ(30日発表)”辺り…。基本は“レンジ内での揺れ動き”と見るものの、下方向(ドル売り)へと思惑が傾斜している分だけ“巻き戻される可能は十分”…?これらを背景にして、テクニカル的なポイント(100日移動平均線&上下限が接近する日足・一目均衡表先行スパンの雲:111.77-83円)を超えてくるか…?

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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市場養生訓 小口幸伸
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