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第528回 ようやく“上値ブレイク” - ただし目先(来週)は“伸び悩む”…!?

2018年09月14日

 今週一番のイベント(トルコ金融政策会合)を経て、ようやくドル円は“上値をブレイク”してきました。予想外の大幅利上げ(17.75%⇒24.00%)は“新興国通貨安懸念”を後退させるには十分な材料であり、マーケットは“リスク選好姿勢”に包まれました。“米中貿易戦争懸念”が事前に緩和していたことも、こうした動きを後押ししたと見られるところです。“日足・一目均衡表先行スパン上限(執筆時点は111.546円)”を4度目の挑戦にて明確に上回ったドル円は、112円台へ駆け上がる動きを見せています。

 “上値ブレイク直後”という点を重視すれば、「もう一段の上値追い」を期待してもいい曲面といえます。テクニカル的には“8/1高値(112.147円)”を上回れば“7/20高値(112.621円)”を経て、“113円ライン”まで一気に跳ねてもおかしくない形状をしているからです。また日経平均もようやく2万3000円を越えてきており、株式・為替の“相乗効果”も期待されるからです。

 一方で“米中貿易戦争懸念”は緩和しつつあるとはいえ、決して払拭されたわけではありません。このため“トランプ砲”への懸念を忘れるわけにはいかず、米中間選挙(11月)に向けて警戒感はより一層募ると見るのが自然だからです。特に来週は日銀金融政策決定会合ぐらいしか主だったイベントが見当たらず、「FOMCまでの谷間週」というイメージが先行しかねません。

 もちろん“貿易戦争懸念”というものは、“リスク回避⇒円買い”と共に“ドル買い”を促す要因ですので、「ドル円の下落圧力としては不十分」と考えるのが自然です。しかし冒頭で記した“新興国通貨安懸念”が後退している以上、“リスク選好”に振れやすいのは事実。そうした状況下で飛び出すようなことがあると、インパクトを増すと考えるのが、これまた自然…。

 足元の米国経済は至って堅調、米利上げ観測も揺らいでおらず、主だった懸念も後退中…。“底堅い値動き”が期待される局面ではありますが、来週に関しては“伸び悩む”を頭の片隅に残しておきたいところです。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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