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第535回 リスクイベント通過は、“上昇トレンド再開”の号砲…!?

2018年11月02日

 やはりイメージだけでしたね…。“直近安値(先月15日:111.623円)”を一時割り込む場面も見られましたが、“下値はしっかり”は続きました。“下方向一辺倒”だった思惑でしたが、“株価反発”で巻き戻しが先行し、30日には「対中貿易で素晴らしい取引を見込んでいる」とのトランプ米大統領発言で“米中貿易戦争懸念”まで和らぎました。月末特有の“ポートフォリオ調整”も重なったことで、ドル円は“113.383円”まで値を戻しています。

 もっとも“リスク回避志向”は巻き戻されていますが、それに伴って“ドルの売り戻し”も活発化しています。このため昨日などは“Brexit交渉の進展期待⇒ポンド買い戻し”“米貿易戦争懸念の後退⇒人民元買い戻し”が目立ったものの、相対的に“ドルには調整(売り)圧力”もかかっています。「下値は堅いが、上値も重い」「方向感は定まらず」を続けているのは、このためです。

 それでも本日は米雇用統計&貿易収支、そして来週にはいよいよ米中間選挙(6日)が行われます。

 直近の米雇用統計は“冴えない”ものばかりですが、個人的には“今回は意外と期待できるのでは…?”と考えています。…というのは、今回は“ハリケーンの反動”も期待でき、特に平均時給は“前月比は大したことない(+0.2%)”ものの、“前年比は3%越え(+3.2%)”が予想されているからです。発射台が低いことが原因ですが、3%越えともなれば「金利選好姿勢が増大⇒ドル買い再開」となってもおかしくないからです。一方で「株式にとってネガティブ⇒リスク回避」となる可能性も残っているだけに、見方は割れています。つまり裏を返せば、「どちらかが巻き戻される」という可能性を秘めていることになります。

 “米貿易戦争懸念”は後退していますが、米貿易収支が悪化するようなことがあると、またぞろトランプ大統領が“貿易不均衡”を訴える機会にもなりかねません。特に米中間選挙を控えているとあっては、なおさらです。「動きづらい」「様子見になりやすい」との見方が多数派を占めていますが、こちらも見方は割れています。楽観視しすぎると「手痛いしっぺ返し」を食らう可能性もゼロではありません。

 それでも動かなければ米中間選挙の結果を待つことになるのでしょうが、「上院=共和党、下院=民主党」はすでにマーケットのコンセンサスです。“知ったら終い”となる可能性は十分…。

 「選挙は水物」というだけに、こちらも楽観はできませんが、“リスクイベント通過⇒上昇トレンド(株高&ドル高)再開”をメインシナリオに据えて、来週のマーケットに臨みたいところです。


※当コラムは毎週金曜日の更新です(金曜日が祝日の場合は休載となります)。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。

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