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今週の為替相場、武市はこう見る

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今週の為替相場、武市はこう見る [2019年9月9日(月)]

2019年09月09日

「対中関税第4弾」は実際に発動し、すぐさま中国も「報復関税」を課しました。しかしながらマーケットは「悪材料出尽くし」と捉えた感があり、下値は“限定”され続けました。
そうこうしている内に「香港懸念」「Brexit懸念」は緩和し、『米中は10月初めの通商協議開催で合意』を背景にして「米中懸念」までもが後退していきました。
マーケットは“リスク回避の巻き戻し(ショートカバー)”が優勢となり、ドル円は“107円台”へと押し上げられていきました。

一方で、注目の米雇用統計は「失業率(3.7%)」は“横ばい”、「平均時給(+3.2%)」「労働参加率(63.2%)」は予想を“上回り”ましたが、「非農業部門雇用者数(NFP:+13.0万人))は“下回り”ました。
パウエルFRB議長講演(パネルディスカッション)も『FOMCは適切に行動する』とは示されたものの、「大幅利下げ/連続利下げ」が示唆されるはなく、“インパクトに欠けた”印象は否めないところです。

こうした中、ドル円は「レンジ上限を巡る攻防戦」を続けています。
現在の水準は「8/1以降のレンジ(105-107円)の上限」に当り、突破できれば「8月急落前のレンジ(107-109円)へ回帰」が期待される反面、越え切れないと現水準は「(105-107円の)レンジ上限」ということになります。
「これ以上は上がらない?」との思惑も台頭しやすくなると見られるだけに、まさに「分水嶺での攻防」といえるかもしれません。

“リスク回避ムード”こそ後退しているものの、「米中懸念」は“長引く(早期妥結は期待薄?)”との見方が一般的です。
このため“上値が重い”は継続する可能性は否めず、現時点では『越え切れるかは微妙…?』といったところかもしれません。

ただし“上値の重さ”の主な要因となっているのは、リスク回避姿勢が緩んでいる現状では、米中貿易戦争に伴う「景気減速懸念」と、そして「米金利先安観」と見るのが自然です。
その後者に関しては、前記パウエル発言にて“剥落こそしていない”ものの、“増幅”することはありませんでした。
そうした中で発表される「米CPI(12日)」「米小売売上高(13日)」では、前者の懸念がさらに後退する可能性を秘めていることになります。

先週末の動きのみで「レンジ上限の突破に失敗」と考えるのは時期尚早…。
現時点では「レンジ上限を巡る攻防戦は続いている」と見て、神経質なマーケットと対峙する必要がありそうです。
“決め手に欠く”が続いていますので、“決め打ち”はできませんが…。


※月曜日が日本の祝日の際は、翌営業日の更新となります。

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プロフィール

  • 著者近影 武市佳史(たけちよしふみ)
    大阪府出身。ファイナンシャル・プランナー(AFP)。 日本におけるFX(外国為替証拠金取引)の草創期より業務に従事。現在ではマネーパートナーズのチーフアナリストとして、為替コラムの執筆やWebセミナーの講師を務めるだけでなく、日経CNBCを始めとする数々のメディアに出演・寄稿している。


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