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YEN蔵の外国為替見聞録

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市場は安全資産のキャッシュに向かっている

2020年03月13日

【中央銀行の政策変更の影響は】

新型ウイルスの感染拡大が世界中に広がっていることで金融市場の変動率が相変わらず大きくなっています。米国のSP500のオプションの変動率を示すVIX指数は64.52%と非常に高いレベルで沈静化していません。
そんな中でドルの堅調さが目立っています。何か危機などが起こると新興国通貨は真っ先に(もちろん個々の国の事情にもよりますが)売られることが多いのですが、今回の株の下落局面ではドル円や、ドルスイスが買われています。
その理由はいろいろ言われていますが、なにかリスクが高まる事態が起こると円やスイスフランが上昇しリスク回避の円高、スイスフラン高などといわれてきました。
そして今回の株の下落でこれも伝統的なリスク時に上昇する米国債(価格は上昇、利回りは低下)はしっかり価格は上昇し利回りは10年債の場合は一時0.36%まで低下しましたが(その後0.8%付近まで上昇)ドルは堅調に推移しています。金利の低下でもドルは堅調というなにか今までと異なる事態が起こっています。
世界の金融市場はドル中心に回っている部分があります。国境をまたいだ融資はドルが多いですし、戦略物資の取引はドルで行われます。ですから銀行にしろ企業にしろドルの超調達は必須です。そんな重要なドルが調達しづらくなってきたのかもしれません。
そんな状況に危機感を抱いたのかFRB(米連邦準備銀行)が12日に動きました。
FRBの実働部隊であるニューヨーク連銀は1.5兆ドル規模の追加レポを通知しました。12日に5000億ドルの3か月物レポ(債券担保の資金貸付)13日に1か月物と3か月物レポを5000億ドルずつ実施と通知しました。
ニューヨーク連銀のこの措置をうけてドルの上昇は一服しましたが、長続きはせず株価の上昇の一時的なものとなりました。

【新興国それぞれの事情】

トルコは地政学的リスクが引き続き相場の重石になっています。トルコは南部国境の防衛のためにシリア北部に軍を駐留させていますがアサド政権軍と衝突が起こり難民発生の危険性が高まっています。
また中銀の金融緩和の姿勢などもあり景気が回復していますが輸入の増加によって経常収支の赤字が拡大傾向にあり、これらはリラにとっては軟化の材料になっています。

3日に発表された南アフリカの2019年10~12月期のGDP成長率は前期比-0.4%、全率-1.4%と予想を下回り2期連続でマイナス成長になり景気後退となりました。この景気減速は大規模な電力不足が原因だった可能性があります。国営電力会社Eskomは資金調達が難しいことと労働組合の抵抗で過剰な労働力を抱えているという状況で、電力不足は製造業の稼働率の低下を招いています。
このことは構造尾的な問題として南アフリカ経済の足かせとなっています。

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント


ZAR/JPY一時間足BIDチャート


ランド円は9日に5.986円まで下落した後に6.671円まで上昇し前週からの下落分を埋めましたが、ダブルトップとなり6.259円まで下落しました。6.25円付近がサポートとなり、短期的には一目均衡表の6.47円付近がレジスタンスとなっています。

TRY/JPY一時間足BIDチャート


トルコリラ円は9日に16.261円まで下落後に17.261円まで上昇し、やはり先週の下落前のレベルまで反発しましたがそこが天井圏となりました。昨日再び16.304円まで下落しましたが、前回の安値をサポートとしました。
ただ一目均衡表の雲が位置する16.91円付近がレジスタンスとなり16.26~16.91のレンジが想定されます。

MXN/JPY一時間足BIDチャート


メキシコペソ円は9日に4.631円まで下落後に5.165円に上昇しましたが、そこが天井圏となり昨日は一時4.504円に下落し安値を切り下げました。サウジの原油増産による原油価格の下落は産油国のメキシコにとっては悪材料となっており5.1円付近はレジスタンスとなり4.5~5.2円のレンジが想定されます。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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