新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【南アフリカランドの材料と予測】
今週ここまでのドルランドの動きは16.6004オープン、16.8621クローズで1.58%の上昇となりました。ランド円は6.381円オープン、6.294円クローズで1.36%の下落となりました。
8日に発表された南アフリカの第2四半期GDPは前期比年率-51%と前回の-2%、予想の-47.2を大きく下回りました。前年比も-17.1%と前回の-0.1%、予想の-16.5%を大きく下回りました。
マイナス成長は4半期連続となりました。
内容を見ると農業は前期比+15.1%、鉱業は-73.1%、金融は-28.9%、製造業は-74.9%、卸売り・小売売業は-67.6%、建設は-76.6%となりました。
農業以外はすべて大きくマイナス成長ですが、特に製造業と建設業の落ち込みが大きくなりました。
南アフリカの成長はコロナの感染以前から起こっていて、今回大きな落ち込みになりましたが直近のPMIなどを見ると景気は足元にかけて反発しており今後の経済成長の動きを注目する必要があります。
ドルランドは16.50ランドが短期的なサポート、17ランドがレジスタンスになっています。17ランド付近には一目均衡表の雲(ねじれが起こっており近いうちに大きく変動する可能性があります)60日移動平均線が17.03ランド、一目の基準線が17.168ランドに位置しています。16.50~17ランド付近ンオレンジをブレークすれば16、17.50ランド付近に大きく動く可能性があります。
ZAR/JPY 週足BIDチャート
ランド円は6円がサポートされ6~6.55円のレンジで推移しています。オシレーター系のチャートを見るとRSIは50%付近で大きな変化がなく相場の勢いもありません。
6.6円付近に一目の雲があり、ここら辺が抜けなければ6円割れの動きが出てくるかもしれません。6~6.6円のレンジはしばらく続くと思います。
【トルコリラの材料と予測】
先週のドルトルコリラは7.4237リラオープン、7.4642リラクローズで0.55%の上昇となりました。リラ円は14.233円オープン、14.208円クローズで0.18%の下落となりました。
トルコは東地中海の問題による地政学的リスクがリラの売り材料になっています。
8日にラブロフ・ロシア外相はキプロス大統領との会談で仲介の用意があると発言しました。
トルコは先月海底資源の探査をはじめ、ここはギリシャも所有権を主張しおり、ギリシャはフランスとともに艦艇を派遣してトルコをけん制しています。
7日にEUはトルコに対してギリシャとキプロスと合意を結べばインセンティブを与えるが、合意に至らなければ制裁を加えると妥協を迫っています。
10日にマクロン・フランス大統領とミツオタキス・ギリシャ首相は会談を行いこの問題を話し合います。
ドルトルコリラは7.5リラがレジスタンスになっています。7.4リラ付近に一目の転換線、7.36リラに20日移動平均線が位置し、当面このレベルがサポートされリラ売りが続いています。会談で解決の糸口が見つかれば7.5リラが高値圏になる可能性もありますが、何も出てこないようであれば7.6リラへ向かう動きになるでしょう。
TRY/JPY 日足BIDチャート
リラ円は8月10日の安値14.079円まで下落後は14.799円まで反発しましたが、14円台で下落を続けています。ボラティリティは低下していますが上値が重い展開が続いています。
節目の14円がサポートレベルとなり、一目の転換線が位置する14.277円付近がレジスタンスになっています。10日の会談次第ですが14.277円付近を上抜けできれば一目の基準線が位置する14.479円付近への反発を予想します。
【メキシコペソの材料と予測】
先週のドルメキシコペソは21.5398オープン、21.2078クローズで1.54%の下落となりました。ペソ円は4.922円オープン、4.979円クローズで1.16%の上昇となりました。
9日に発表されたメキシコの8月の消費者物価指数は前年比4.05%の上昇となり前回の3.62%、予想の4.02%を上回りました。
2019年5月の4.28%以来の高水準となりました。果物、野菜、商品の価格が上昇しました。ジョナサン・ヒース・メキシコ中銀副総裁は、ムーディーズとの電話会合でまだ一段の利下げ余地があると述べました。
ただメキシコ中銀のインフレ目標は3%±1%のため消費者物価指数はその上限を上回ってきています。この状況での利下げが行われるのか9月24日のメキシコ中銀の政策決定会合が注目されます。
ドルメキシコペソは6月9日の安値21.4647ペソを下回り21.2078ペソまで下落しペソ高が進んでいます。
21.58ペソ付近に一目均衡表の転換線、21.819ペソに20日移動平均線が位置しこのレベルが短期的なレジスタンスになっており、ドル安ペソ高の流れは継続するものと思われます。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は9日に一時4.822円まで下落しましたが一目均衡表の基準線が位置し、そのレベルがサポートになっています。
一目の雲の上限である4.87円、基準線の4.832円付近が短期的なサポートとなり、ここが維持できれば5円を超えていく流れを予想します。
チャートとレンジは10日の深夜0時ごろまでをもとにしています