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YEN蔵の外国為替見聞録

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FOMC後の新興国売りが一服し、やや振興国買いに

2020年10月02日

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント


【トルコリラの材料と予測】

先週も書きましたが、予想外だったトルコ中銀の利上げは結果としてリラの上昇材料とはなりませんでした。
引き金になったのはやはり地政学的リスクの拡大でした。27日の朝にアゼルバイジャンとアルメニアが係争地ナゴルノ・カラバフをめぐって戦闘を開始しました。この地域は1980年代の旧ソ連の時代から紛争が続く地域です。紛争が複雑になっているのはアゼルバイジャンをトルコが支持、ロシアは軍事同盟を結ぶアルメニアに軍事基地を置き支持しています。
ロシア、米国、フランスの3か国首脳は両国に対して即時停戦求める共同声明を発表しました。

USD/TRY 日足BIDチャート

トルコ中銀の政策金利引き上げを受けてドルトルコリラは7.712リラから7.6819リラまで下落しリラ買いとなりました。しかし20日移動平均線(EMA,黄色)がサポートし7.8534までドルが上昇しリラの安値となりました。その後市場が全般的にドル売りの流れとなり、またトルコ税務当局がトルコの預金利息に対する源泉徴収税10%をゼロにしたことで7.6142リラまでドルは下落しました。7.6リラ付近に20日移動平均線、7.58付近が23.6%戻し(6.588~7.8534)、7.55付近が一目均衡表の基準線(青線)が位置し、ここが短期的なサポートとして機能しています。
7.6付近を下抜けすれば38.2%戻しの7.41リラ、そこを下抜けすれば50%戻しの7.27リラへの下落が予想されます。
RSIがダーバージェンシー気味になっており7.854付近が短期的な高値になる可能性があります。


TRY/JPY 日足BIDチャート

リラ円も9月28日に13.282円まで下落しましたがその後は13.802円まで反発しました。リラ円もRSIがダイバージェンシー気味になっており13.282円が短期的な安値となり上昇に転じたものと思われます。20日移動平均線が13.857円、基準線が13.904円、フィボナッチ・リトレースメント23.6%(16.239~13.282円)が13.969円に位置し、このレベルが短期的なレジスタンスとして機能しています。ここを上抜けできれば38.2%戻しの14.403円、50%戻しの14.75円付近への上昇を予想します。


【メキシコペソの材料と予測】

メキシコ中央銀行も24日に予想通り利下げを行いましたが、利下げ幅が0.25%と前回の0.5%から縮小しました。声明文では短期的なインフレの経路は確かに上昇しているが(直近の消費者物価指数は中銀のターゲットの3%±1%を上回る4.1%)サプライチェーンの寸断や通貨価値の下落が原因で中長期的には目標レンジの3%付近に落ち着くという見通しを述べています。
今回の声明文から判断すると緩和姿勢は一服し中立に姿勢を変化した可能性があります。前回の声明文では利用可能な余地は(利下げのこと)今後の様々な要因によるという一文がありました。しかし今回は先行きの利下げ余地に関する文言がなく、金融政策の実施に関するという文言に代わっていました。

USD/MXN 日足BIDチャート

金融政策の姿勢が緩和から中立に変化したのであればペソにとっては上昇材料で一時22ペソ付近までペソ高になりましたが、その後は22~22.69ペソで推移しました。
堅調な株価を受けてドル売りの流れとなりドルペソはサポートされていた22ペソ付近を下抜けして一時21.7845ペソまで下落しました。
21.86ペソ付近に一目均衡表の転換線、20日移動平均線(EMA,黄線)が位置し短期的なサポートとなっています。また今回の高値安値の20.8394~22.6950の50%戻しが21.77付近に位置し、このレベルが維持できれば21.77~22.69のレンジ、下抜けした場合は21.28付近への下落を予想します。


MXN/JPY 日足BIDチャート

ペソ円は9月15日に5.031円の高値まで上昇後に24日には4.644円まで下落しました。8月4日の安値4.626円がサポートされましたが、4.62円付近は5月以降サポートレベルとして維持されています。その後4.838円まで上昇しましたが4.8円付近で推移しています。
4.84円付近が最近のレンジ(5.031~4.644)の50%戻し、20日移動平均線が4.826円、一目均衡表の基準線が4.838円に位置し短期的なレジスタンスになっています。ここを上抜けできれば61.8%戻しの4.88円、76.4%戻しの4.944円付近への上昇を予想します。


【南アランドの材料と予測】

今週発表された南アフリカの経済指標は、29日に第2四半期の失業率が発表されました。結果は前回の30.1%、予想の35%に対して23.3%となりました。ただ失業率に関しては感染拡大で職探しができないことによる低下という説もあり正確な雇用状況を表していない可能性もあります。
30日発表の8月の消費者物価指数は前年比3.1%と前回の3.2%、予想の3.2%を下回りました。南アフリカ中銀のインフレ目標は3~6%なので、インフレ率がその下限まで低下してきています。経済活動の減速によるインフレ率の低下は懸念される事態で、さらなる緩和の可能性も探る動きになるかもしれません。

USD/ZAR 日足BIDチャート

ドルランドは9月18日に16.0736ランドとドル安ランド高となりましたが、FOMC後は17.2586ランドまで上昇しました。
16ランド付近は1月の安値13.93付近~4月の高値19.35ランド付近の61.8%戻しに当たり、中期的に重要なサポートレベルですがここまでは維持しています。一方で戻りは17.25が短期的なレジスタンスになっています。20日移動平均線の16.80付近を下抜けしておりドルの下落が続いています。引き続き16~17.25ランドのレンジを予想します。


ZAR/JPY 日足BIDチャート

ランド円は18日に6.495円まで上昇しましたが、28日に6.113円まで下落しました。その後反発して6.366円まで上昇しています。
短期的には20日移動平均線の位置する6.277円付近がサポートされればふたたび6.55円付近への上昇を予想します。たただ6.55円付近は3月以降レジスタンスになっており、このレベルの上抜けは難しいと思います。中期的には6~6.55円のレンジ継続を予想します。

チャートとレンジは1日の深夜までで執筆しています

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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