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YEN蔵の外国為替見聞録

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新興国通貨高が継続

2020年12月25日

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント


【トルコリラの材料と予測】

トルコ中央銀行は24日に主要な政策金利である1週間物レポレートを2%引き上げ17%としました。ま翌日物借入金利も2%引き上げ15.5%に、翌日物貸出金利も2%引き上げ18.5%としました。
中銀は声明で引き締め策は長期的なインフレ率の低下がみられるまで断固として維持すると述べました。インフレ低下にコミットし市場を重視するという姿勢を見せました。
アーバル・トルコ中銀総裁は市場の信頼を回復するために外貨準備を回復させる考えを述べており、今のところエルドアン大統領は中銀の姿勢を認めているようです。

USD/TRY 4時間足BIDチャート

ドルトルコリラは利上げを受けて7.5225リラまで下落しました。11月19日の安値7.4879が当面のサポートとなっていますが、戻り高値が11月25日の8.0267で7.48~8.02のレンジが続いています。
中央銀行が現在のスタンスを続ければ中期的には7リラぐらいまでドル安リラ高になると予想します。
トルコの代表的株式指数のイスタンブール100は24日に1427.37の高値まで上昇しています。12月7~11日の海外勢の株式買い越し額は4100万ドルとなっています。

TRY/JPY 4時間足BIDチャート

リラ円は決定を受けて13.707円まで上昇し11月13日の高値13.829円に迫っています。13.829円を上抜けできれば下落前のサポートレベルである14.15円付近への上昇を予想します。
短期的には一目均衡表の雲の上限が位置する13.40円付近、そこを下抜けした場合は上昇後の安値12.93円付近への下落を予想します。


【メキシコペソの材料と予測】

17日にメキシコ中央銀行は政策金利を4.25%で据え置きました。5人に委員のうち2人は0.25%の利下げを主張し、声明でインフレ率については不確かさが残ると述べています。11月の消費者物価指数は前年同月比3.33%と10月の4.09%から低下し中銀の目標である4%を下回っています。11月の小売店の安売り機関の長期化がインフレ率に寄与したと判断しメキシコ中銀は物価に関しては慎重な姿勢を示しています。
次回2月の会合が注目されます
バイデン次期大統領は19日にロペスオブラドール・メキシコ大統領と電話会談を行いました。不法越境の防止、安全で秩序ある移民政策、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け協力していくことで一致しました。国際関係を重視するバイデン政権の姿勢はメキシコにとっては好材料になりそうです。
メキシコは24日からファイザーのワクチン接種を開始すると発表しました。政府はワクチン確保に350億ペソが必要としていますが、国民は無料で接種が可能です。
メキシコの代表的な株式指数であるIPC指数は17日に44,326まで上昇後に22日に42,601まで下落し43,419付近で推移しています。

USD/MXN 1時間足BIDチャート

ドルメキシコペソは9日に19.6905ペソまで下落後21日に20.6560ペソまで上昇しましたが19.83ペソ付近で推移しています。
20.20ペソ付近がレジスタンスとなり19.69~20.20のレンジが予想されます。

MXN/JPY 日足BIDチャート

ペソ円は一目均衡表の雲の上限である5円付近がサポートになっています。5.33円が2月19日の高値6.008円~4月6日の安値4.22円の61.8%戻しに当たり短期的なレジスタンスとなっています。ここが抜けなければ5~5.33円、上抜けした場合は76.4%の5.6円付近がターゲットになります。


【南アフリカの材料と予測】

英政府は新型コロナウイルスの新たな変異種を確認として、この変異種は感染力が強いと報告しています。またこの変異種は南アフリカ由来ということで感染の拡大が危惧されます。いつかの国々が南アフリカとのフライトを禁止しています。
感染により9日に発表された10月小売売上高は前年比-1.8%と9月の-2.4%から回復していますが全般的に経済減速は続いています。
それでも12月14~18日の海外勢の株式買い越し額は5.14億ドルとなり代表的な株式指数のFTSEJSETOP40は17日に55,563.14の高値まで上昇しました。その後22日に53,648.03まで下落しましたが執筆時の24日深夜は54,125.23で推移しています。
26日には11月の貿易収支、31日には11月M3マネーサプライの発表があります。

USD/ZAR 週足BIDチャート

ドルランドは18日に14.5056と3月以来の安値まで下落し、一時14.9015まで反発しましたが14.61付近で推移しています。14.50を下抜けした場合は昨年12月の安値13.9326までサポートがありません。
RSI,MACDを見ると底打ちし反発局面にいます。短期的には14.54付近がサポートされれば、14.54~14.70のレンジが想定されます。

ZAR/JPY 1時間足BIDチャート

ランド円は18日に7.111の高値まで上昇、7.034円付近が押し目になり7.034~7.111のレンジで推移しています。7.034を下抜けすると21日の安値6.96円付近がサポートになります。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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