新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【中銀のインフレファイターの姿勢がリラ高をサポート】
3日に発表された1月の消費者物価指数は14.97%と前回の14.6%、予想の14.7%を上回りました。1月の生産者物価指数は26.16%と前回の25.15%を上回りました。
物価の上昇は止まりませんがリラの堅調さは続いています。
これは市場がトルコ中央銀行のタカ派的なスタンスを好感しているからかもしれません。
アーバル・トルコ中銀総裁は2023年までにインフレ率を5%に引き下げることを目標にしており、エルドアン政権あての1日付の公開書簡で金利が目標に達するまでは引き締め策を断固として維持するべきだと述べています。
USD/TRY 1時間足BIDチャート
今週のドルトルコリラは7.2908でスタートし7.0876~7.3082のレンジで推移しています。
7.0876付近が2度止められており、このレベルがサポートとなっています。下落トレンドはまだ継続中とみていますが、7.08付近を下抜けできないと一旦ドルが上昇するではないかとみています。戻り高値の7.20付近、そこを抜ければ日足一目均衡表の転換線が位置する7.25付近への上昇を予想します。
TRY/JPY 1時間足BIDチャート
今週のリラ円は14.306でスタートし14.268~14.79のレンジで推移しています。
レジスタンスになっていた14.26付近を上抜けして上昇が加速しました。14.26付近が短期的なサポートとなり14.90付近が短期的なレジスタンスになっています。14.90を上抜けすれば15.30付近への上昇を予想します。
【ランド高は一服】
1月に仮定されたIMF(国際通貨基金)の経済見通しでは南アフリカ2021年のGDPは2.8%、2022年のGDPは1.4%の見通しとなりました。これは10月の見通しと比較して2021年は0.2%、2022年は0.1%の下方修正となりました。
IMFの見通しは2021年夏には先進国と一部の新興国でワクチンの利用が広く可能になり、2022年下半期までに大半の国でも利用に可能になるという前提に立っています。
ただ新興国の中でも効果的な感染拡大防止と中央銀行の流動性支援によって回復する国と、そうでない国分かれると述べており南アフリカは後者になっています。
USD/ZAR 日足BIDチャート
今週のドルランドは15.1686でスタートして14.8752~15.2016のレンジで推移しています。一目均衡表の雲の下限が位置する14.83付近がサポートとなり、ここが維持されれば雲の上限が位置する15.50付近への上昇を予想します。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は6.885円でスタートし6.874~7.051のレンジで推移している。12月25日の高値7.117を抜けられず6.653まで下落したが、そのレベルがサポートされて再び7円台に上昇しています。一目の転換線が位置する6.9付近が短期的なサポートになっているが、ここが維持できないと6.75円付近への下落を予想します。
【メキシコのGDPは弱含み】
1月29日に発表された2020年のGDP速報値は前年比8.5%の減少と大きな落ち込みになりました。2020年10~12月期は前年同期比4.6%減少で6四半期連続のマイナス成長となりました。2年連続のマイナス成長となり、新型コロナの感染拡大で鉱工業が10.2%減少、サービス産業が7.9%の減少となりました。
メキシコ政府は財政拡大による経済刺激策には消極的であまり資金を投入していません。それはロペスオブラドール大統領が財政の健全化を目指しているからでもあります。そのために感染拡大とともに政府のこの姿勢が経済の回復にとってはマイナス材料にもなっています。
USD/MXN 日足BIDチャート
今週のドルメキシコペソは20.4325で始まり20.0645~20.5042のレンジで推移しています。ペソのたいしてドルは堅調で20.05付近に一目の基準線が位置し、ここが維持できれば一目の雲上限の位置する20.82付近への上昇を予想します。
MXN/JPY 1時間足BIDチャート
今週のペソ円は5.122円でスタートし5.102~5.23円のレンジで推移しています。5.3円付近のレジスタンスが機能しておりここが中期的に重要なポイントになっています。
サポートされていた5.19円付近を下抜けして下落トレンドになっています。5.12円付近への下落を予想します。