新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【23日のトルコ中銀会合に注目】
13日発表された7月の鉱工業生産は前年比8.7%上昇と予想の15.1%を下回りました。過去数か月大幅な上昇が続いており、6月も23.9%の上昇でした。前月比では4.2%低下し上昇が一服しました。
鉱工業生産の最近の堅調さに加え消費、輸出、観光などの回復も見られトルコの成長が加速している可能性があります。4~6月期のGDPも前年比21.7%と高い伸びになりました。しかし強い成長でインフレ率の上昇が顕著で3日発表のCPIは前年同月比で19.25%と前月の18.95%からさらに上昇しています。
カブジュオール・トルコ中銀総裁は政策金利はインフレを上回る水準が必要と述べており、そうならば利上げが必要です。しかし8日にコアインフレ率を重視すると発言し、コアインフレ率は前年比16.76%なので、にわかに利下げの思惑が高まっています。23日のトル中銀の決定会合での動きが注目されます。
USD/TRY 日足BIDチャート
ドルトルコリラは7日に8.2453リラまで下落後に9日に8.5156リラまで上昇、カブジュオール総裁の発言がリラ安を誘いました。FOMC、トルコ中銀の政策決定会合を前に動きづらく、8.4~8.5のレンジで推移しています。
8.4981に一目均衡表の雲の下限、8.5395が雲の上限となっており、このレベルがレジスタンスとして機能しています。また8.3805に一目の基準線が位置し維持されています。8.38~8.54のレンジが予想されます。
TRY/JPY 日足BIDチャート
リラ円も12.878円に一目の雲の上限が位置しサポートされており、ここが抜けると9日の安値12.68円が下値の目途になります。13.083円に一目も基準線が位置し、12.68~13.08円のレンジを予想します。
【ランドは天井を付け下落中】
13日にラマポーザ大統領が感染に対する制限の緩和を発表し、ドルランドは14.0926ランドと週の安値に下落する局面もありました。
前週に発表された経済指標は7日に4~6月期のGDPが前年同期比19.3%(予想17%)、9日に4~6月期の経常収支が3428億ランド(予想の3051億ランド)と強いものになりドルランドも10日に14.1993まで下落しました。
しかし15日発表された小売売上高は-0.8%(予想3.3%)とマイナスになりました。
USD/ZAR 日足BIDチャート
ドルランドは6月以降の安値レベルの14ランドがサポートされ14.51ランド付近に上昇しています。14.57ランドに一目の雲の上限が位置し、ここが抜けなければ14~14.57のレンジを予想します。ここを上抜けすれば一目の基準線の14.71付近への上昇を予想します。
ZAR/JPY 日足BIDチャート
ランド円は10日に7.798円まで上昇し直近の高値をつけて7.515円付近に下落しています。7.45円に一目の基準線が位置し、ここが維持できれば7.45~7.8円のレンジ、下抜けした場合は7.2円付近への下落を予想します。
【レンジが続くメキシコペソ】
格付け会社のフィッチ・レーティング社は14日にラテンアメリカの信用リスクに関してのレポートを発表しました。ラテンアメリカに関しては政情不安、通貨のボラティリティ、ワクチン接種率の低さなどの共通の問題点があると指摘しました。
メキシコに関しては7月31日に時点で人口の37%が1回の接種を終了していますが接種率は低い状況です。政治的リスクとペソの下落がメキシコ企業にとっては重要なリスク区になっているとしています。
USD/MXN 日足BIDチャート
ドルメキシコペソは19.80ペソがサポートになっており、20ペソ付近に一目の雲の下限が位置し、ここがレジスタンスとして機能しています。19.80~20ペソのレンジを予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は5.54円付近が短期的なレジスタンスとなり5.485~5.54円のレンジになっています。5.485円付近を下抜けすれば5.462円付近に日足一目均衡豹の基準線、5.459円付近に一目区の雲の下限が位置し、このレベルが重要なサポートとして意識されます。