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YEN蔵の外国為替見聞録

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トルコの動向に要注目!

2022年01月14日

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント


【20日の中銀政策会合に注目】
11日にトルコはリラ建て預金を外貨換算価値で保証する預金保護策を、企業の外貨預金口座と金預金口座も対象とする決定をしましたが、影響は限定的でした。
11日に発表された11月経常収支は26.8億ドルの赤字と、前月まで3か月間の黒字から一転赤字となりました。11月輸入の急増と観光客の減少が、赤字額を拡大させました。
20日の金融政策発表に向けて、エルドアン大統領とトルコ中銀の動きが注目されます。

USD/TRY 2時間BIDチャート

ドルリラは戻りが13.9268リラとなっており、14リラ付近を防衛するドル売りリラ買い介入も出ているという噂があります。
13リラ付近が10.1355~13.9268の23.6%戻しでサポートされています。昨晩はドル売りの流れもあり下落していますが、14リラ付近の防衛介入の効果が続くようであれば、38.2%戻し12.49リラ付近への下落はあるかもしれません。

TRY/JPY 2時間足BIDチャート

リラ円は安値6.077円~戻り高値11.073円の50%戻しである8.58円付近を中心に推移しています。38.2~61.8%のレンジ8.00~9.18円のレンジを予想します。


【ランドの上昇は一服か】
ランドは年初から堅調に推移しています。11月26日に16.3577とドルの高値/ランドの安値まで上昇後に、持ち合いの下限15.50ランドを12日に下抜けして、15.25ランドまで下落しています。
オミクロン株の感染者数減少や、12月に格付け会社フィッチが景気回復などを材料に南アフリカの格付け見通しをネガティブから安定的に引き上げたことも、材料視されています。
とはいえ、1月12日は米CPIが発表されて米金融政策のタカ派的な姿勢への思惑がやや薄れ、ドルが全般的に下落したことが、ランドの上昇材料になっています。

USD/ZAR 日足BIDチャート

15.2350付近が昨年6月安値13.3891から12月高値16.3577の38.2%戻しに当たり、短期的なサポートになっています。15.50ランド付近がレジスタンスになれば、50%戻し14.90付近への下落を予想します。

ZAR/JPY 日足BIDチャート

ランド円は11月26日に6.927円まで下落し、そこから今月12日には7.411円まで上昇しました。7.44円付近は6.927~7.411円の50%戻しに当たります。また一目均衡表の雲上限にも当たる7.44~7.5円付近は、重要なレジスタンスになっています。ここが上抜けできないと、38.2%戻し7.3~7.5円のレンジを予想します。


【ペソ円は上昇一服?】
米銀大手シティグループはメキシコのリテール(消費者向け)の銀行業から撤退し、富裕層と法人事業に集中する決定を行いました。
構造改革中のシティは収益力の低い事業を見直しており、昨年から海外のリテール業務からの撤退が相次いでおり、オーストラリア、中国、アジアなど複数の地域からの撤退を発表しました。日本では2014年にリテール事業から撤退しており、ここにきてリテール業務の撤退が拡大しています。
前回も書きましたが、メキシコは海外からの送金がかなり大きく、メキシコ経済を支えています。これら海外からの送金業務などの恩恵を、シティのリテール業務は受けていなかったのかもしれません。

USD/MXN 日足BIDチャート

ドルメキシコペソは下落が続いています。20.50ペソがレジスタンスとなり、11月安値20.24ペソ付近を目指す流れが続いています。

MXN/JPY 日足BIDチャート

対ドルではペソ高が続いていますが、対円では5日の高値5.693円を高値に上昇が一服し、5.59円付近まで下落しています。世界的な株価下落がリスク回避の流れになっていることが、ペソ円下落につながっています。ここから下値メドとしては、6日安値5.579円、25日移動平均線が位置する5.571円と、5.57円付近が短期的には重要なレベルです。ここを下抜けすると23.6%戻し5.55円、一目の基準線が位置する5.518円、75日移動平均線が位置する5.513円と、5.51円付近への下落を予想します。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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