新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント

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懸念材料が残る新興国通貨

2022年06月03日

新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント



【リラの下落は継続】
31日に発表されたトルコの第1四半期GDPは、前期比+1.2%、前年同期比+7.3%と予想の+7.1%を上回りました。製造業が好調で、輸出などの需要が堅調でした。
4月の貿易統計は△61.1億ドルとなり、前年同月比で98.5%赤字が増加しました。4月の輸入は294.8億ドル、このうちエネルギーの輸入が77.8億ドルとなり35%増加しました。輸出は233.7億ドルで24.6%の増加となりました。
トルコの経済自体は好調ですが、そのため輸入増となり、特にエネルギー価格の上昇とリラ安が、赤字額拡大のもう一つの原因になっています。通常であれば貿易赤字を旅行収支の黒字で埋め合わせるところですが、これまでトルコを訪れる旅行客で1位がロシア人、ウクライナも上位ということで、この2か国からの旅行客減少は経常収支にとってマイナス材料になっています。

USD/TRY 1時間足BIDチャート

ドルトルコリラは16.48リラ付近まで上昇しており、16.20付近がサポートとされているだけに、リラ安は継続と予想します。

TRY/JPY 1時間足BIDチャート

リラ円は7.604円まで下落しましたが、底打ちして7.917円付近まで上昇しました。7.92円が下落前のサポートレベルであり、ここがレジスタンスとして機能しているだけに、7.5~7.9円のレンジを予想します。


【南アの景況感は回復】
31日発表された第1四半期の失業率は34.5%で、前期の35.3%から低下しました。失業者数は786.2万人と前期の792.1万人から減少しました。サービス業、製造業、貿易関連などの就業者数が増加する一方で、金融、農業、建設部門では就業者が減少しました。
1日発表された5月の製造業PMIは54.8で、前月の50.7から上昇しました。4月の洪水では多くの被害者やインフラ、港湾に影響がでました。洪水後に内需が回復、輸出も増加に転じました。

USD/ZAR 日足BIDチャート

今週はランド高が続き、ドルランドは15.4396ランドまで下落しました。15.4ランドは4月以降サポートとされているレベルで、ここが維持されれば15.4~15.8ランドのレンジ、下抜けする場合は15ランド付近への下落を予想します。

ZAR/JPY 日足BIDチャート

ランド円は7.86円まで下落しましたが、そのレベルがサポートされ7.86~8.2のレンジで推移していましたが、8.2円を上抜けして8.4円付近まで上昇しています。
現在は8.4円がレジスタンスになっており、ここが抜けなければ8~8.4円のレンジ、上抜けする場合は前回高値8.7円付近への上昇を予想します。


【メキシコ中銀のタカ派姿勢維持でペソ高?】
1日にメキシコ中央銀行は四半期報告で、「CPIの前年比上昇率が第2四半期にピークを付けたと見込んだが、インフレのリスクバランスは上ブレの方向に傾いている」としました。
ロドリゲス中銀総裁は、「最近の利上げはインフレ抑制という中銀の決意を示している」と述べました。また必要であれば過去の決定を上回る利上げを行うだろうと述べました。
エスキベル副総裁は、これは0.75%の利上げの可能性が検討されていることを示唆しているが、必ずしもそのような利上げを確約するものではないとしました。

USD/MXN 日足BIDチャート

ドルメキシコペソは30日に19.4038ペソまで下落し、19.6ペソ付近で推移しています。ここまでサポートされていた19.72ペソ付近を下抜けしたことから、ここが短期的なレジスタンスになっています。ここを上抜けしなければ、下落トレンド継続と予想します。

MXN/JPY 日足BIDチャート

ペソ円は5月までで月足4本陽線となり、今月も上昇でスタートとなっています。17年7月の高値6.422円を上抜け、節目の6.5円も上抜けして6.645円まで上昇しています。
6.51円付近が短期的なサポートとなり、ここが維持できれば上昇継続と予想します。

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プロフィール

  • 著者近影 YEN蔵(田代岳)(えんぞう(たしろがく))
    投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。 為替を中心に株式、債券、商品、仮想通貨と幅広くマーケットをカバーして、分かりやすい解説を行っている。


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