新興国通貨 四本値 フィボナッチリトレースメント ピボットポイント
【トルコのCPIは175%?】
トルコ統計局が3日に発表した7月のCPIは、前年比79.6%と24年ぶりの高水準でしたが、予想の80.5%は下回りました。前月比は2.37%上昇と、予想の2.9%を下回りました。内容は輸送部門が119.1%上昇、食料品が94.7%上昇、住居費は70%の上昇となりました。
インフレヘッジのために富裕層が不動産購入に向かっているようで、不動産価格の上昇が加速しています。不動産価格の上昇が家賃を引き上げるという悪循環が、物価を押し上げています。
民間の学者グループは7月のCPIを175.6%と発表するなど、野党議員やエコノミストからは統計局のデータが信用できないという見方があるようです。
USD/TRY 日足BIDチャート
ドルトルコリラは3日に17.9849リラまで上昇し、昨年12月以来のドル高リラ安レベルになっています。
節目の18リラがレジスタンスになっていますが、ここを超えると12月20日の18.2704リラを目指す流れを予想します。
TRY/JPY 1時間足BIDチャート
サポートしていた7.6円を下抜けして、7.204円まで下落しました。7.6円が中期的なレジスタンス、7.5円が短期的なレジスタンスになり、上値が重くなっています。7.2~7.6円のレンジを予想します。
【ランドは弱含み】
29日に発表された南アフリカの6月貿易収支は、黒字額が242.3億ランドとなり、5月の308.5億ランド、予想の298億ランドを下回りました。
1日に南アフリカの金融機関アブサが発表した7月の製造業PMIは47.6となり、6月の52.2から低下し、2021年7月以来の50割れになりました。大規模な計画停電で生産が減少したことや、世界経済の減速懸念などが、見通しを悪化させました。
USD/ZAR 1時間足BIDチャート
ドルランドは7月14日の高値17.2961ランドから7月29日は16.3811ランドまで下落しました。16.35ランドは7月までレジスタンスになっていたところで、今はサポートレベルになっています。短期的には16.60付近がサポートレベルになり、16.60~17ランドのレンジを予想します。
ZAR/JPY 1時間足BIDチャート
ランド円は8.2円付近が中期的なレジスタンスになっており、一時7.786円まで下落しました。7.85~8.1円のレンジを予想します。
【メキシコ経済は回復基調】
29日に発表された第2四半期のGDPは、前期比1%と予想の0.8%を上回り、3四半期連続のプラス成長になりました。
農業、石油の1次産業が1.4%増加、製造業、鉱業など2次産業が3.3%増加、金融、サービス業など3次産業が1%増加しました。
国営石油会社ぺメックスの4~6月期の原油輸出が前年同期比で89%増加し、自動車の輸出も1~6月期で前年同期比11.5%増加しました。米国の需要回復が輸出をけん引しました。
USD/MXN 日足BIDチャート
米長期金利低下によるドルの下落をうけて、ドルメキシコペソは20.2792ペソまで再び下落しました。75日移動平均線が位置する20.20ペソ付近が短期的なサポートとなり、ここが維持されれば20.20~20.80ペソのレンジを予想します。
MXN/JPY 日足BIDチャート
ペソ円は短期のサポートレベル6.53円を下抜けして、6.362円まで下落しました。ただ6.35円付近は6月の安値で、このレベルがサポートされて6.53円付近に反発しています。
6.53円付近が短期的なレジスタンスとなり、ここが抜けなければ6.35~6.53円のレンジ、6.53円を上抜けできれば6.7円付近への上昇を予想します。