マネパの豪ドル特集

総選挙を終えたオーストラリア

2019/05/20
マネーパートナーズ

5月18日から開催されたオーストラリアの総選挙は予想を覆し与党保守連合が勝利を収め、モリソン首相の続投が確実となりました。
予想外の選挙結果を受けて豪ドル関連の通貨ペアは先週末(5月17日)のクローズレート(終値)から上方向に大きく窓を開けてのオープンとなり、その後も大きな値動きを見せております。
中でも豪ドル/円は2019年以降最大の約40pipsの窓開けとなりました。

経済施策が焦点となっていた今回の総選挙で、労働党は富裕層などを対象とした実質的な増税を公約としていた中で、モリソン首相は雇用や財政の改善の実績をアピールしたことが、奇跡ともいわれる選挙結果につながったと考えられています。

オーストラリアでは過去10年以上財政赤字が続いていましたが、総選挙前の4月に発表された来年度の予算案では12年ぶりの財政黒字の見通しとなっており、モリソン首相の続投により一層期待が高まっています。

しかし、与党勝利という選挙結果に終わったものの依然として、豪ドル相場に直結する政策金利の利下げ観測の懸念は払拭されていません。

先日発表された、4月の雇用統計では失業率が5.2%となり、2018年8月以来の高水準となりました。オーストラリアがインフレ目標に達していない中でも金利引き下げを踏みとどまっていた背景には、良好な雇用情勢があるといわれているため、この情勢が続くことになれば、利下げの可能性は一層高まると考えられており、オーストラリアの雇用統計が今まで以上に注目されてきています。

また、昨今関税問題が話題となっている米中貿易摩擦はオーストラリアにとって深刻な問題となっています。米中貿易摩擦が激化し中国経済が減退すると、中国を最大の輸出先とするオーストラリア経済にも悪影響を及ぼすことになるからです。

米中貿易摩擦を巡ってオーストラリア経済が打撃を受け、経済成長が鈍くなれば景気回復を図って金融緩和(金利引き下げ)を行う可能性が高まるため、今後も米中貿易摩擦の動向や中国の経済指標には注意が必要です。